新着映画レビュー

川の流れがいかに大切かよく分かった。(市民上映会報告書より)

「ダムネーション」

ユナイテッドピープル代理投稿さん 16/02/24 11:27

好きになったパートナーと結婚する権利を取り戻すため
カリフォルニア州に住む同性愛カップル2組が
勇気を持って訴訟を決断し
誹謗中傷に苦しみながらも
家族や信頼する仲間に励まされながら
4年もの長いあいだ裁判を闘い抜き
勝利を勝ち取った
愛のドキュメンタリーである。


これを読んでいるみなさんも
人を好きになったことがあるはず

好きな人と一緒にいたい
愛し合っていれば結婚したい
家族や友人に祝福されたい

誰しもがそう思う

しかし想像してみて欲しい

自分が好きになった人が同性だったというだけで
人を愛する権利を奪われる
公的にパートナーであることを認められない
こんな悲しいことはない

この訴訟を起こした2組のカップルは
この長期に渡る裁判を通じて
同じ想い、悩みを持つ人々の代表として戦い
みんなに勇気を与えた

あなたたちは闘ったから勝つことができた
負けることを怖れなかったから


僕が観に行った劇場は立ち見が出るほど満席で
映画のラスト、正式にパートナーとして認められ
結婚式で祝福されるシーンで
みんなが感動の涙を流した

愛のパワーは素晴らしく無限
心の底から好きであることが
不動と言われるものさえも動かす

偏見がなくなって愛が溢れる世の中になれば良い

LGBTの人が生きやすい社会は
全ての人にとっても生きやすい社会である

上映後のトークショーでの言葉が印象的だった

「ジェンダー・マリアージュ ~全米を揺るがした同性婚裁判~」

kyousei1977s@gmail.comさん 16/02/07 23:33

感動 学び 人生変わる 泣ける

「私たちの血で出来た服なんて誰にも着て欲しくありません。」

劇中、バングラデシュの衣服工場で働く女性がインタビューの中で発した一言が胸に突き刺さり、特に印象に残っています。

ニュースでは報道されないであろう、ファストファッションの裏側。

そんな実情がある中、この映画ではフェアトレードブランド「ピープルツリー」のサファイア・ミニーさんの活動に密着していて、アウトドアブランド「パタゴニア」の副社長のリック・リッジウェイさんら、ファッション業界の著名な方々が環境への取り組みや企業の責任について語っています。

行き過ぎた消費社会の影響で、地球規模の環境破壊が起こり、過酷な労働環境が生まれてしまった現実。
それらに憤りを感じながらも、地道に現状を打破するべく取り組む人たちの姿に一筋の光を見ました。

また、衣類も食べ物と同じで、どこでどのように生産され、人間と自然にどのような影響を与えるかなど、それらを知り少しずつでも意識して行動し、人の健康と自然環境に良い方を選択して行くことが大切だと改めて痛感しました。

今からでもすぐできること。

・人や環境を傷つける大量生産の服は買わない。

・服を買う前に必要か不要かじっくり考えて買う。

・ファストファッションの逆、スローなファッション、質が良く長持ちする衣類を選ぶ。

・新品よりまず、リサイクル品をチェックしてみる。

など、一人ひとりのちょっとした心がけで世界は大きく変わるんじゃないかと、この映画に教えられました。


「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」

ミウラパンさん 16/01/18 20:58

役立ち 学び 人生変わる

私はチョコレートが大好きです。
一時期、毎日のようにチョコクロを食べていて、もう若くもないのにこれはイカン!と
一念発起してスイーツ断ちしたことを遠い目で思い出します。(チョコクロは今も食べてません)
フェアトレードに関する映画、ということで上映することにした「バレンタイン一揆」の再生確認をおこなったのですが、
昔からバレンタインに限らずイベント事に全く興味がない私は、冒頭の
「バレンタインは世界中が愛に包まれる日」
というナレーションを聞いてブルーレイディスクを畑の彼方へと鹿煎餅のように投げようかと思いました。
しかし、そんなことしなくてよかった。
映画は、チョコレートの原料であるカカオの主要生産国ガーナへのスタディツアーに参加した18,19歳の女性3人を中心に描かれています。
児童労働の現実と、その状況を改善しようとする大人たちの動き、教育への真摯な姿勢等、
映し出される映像はツアーを疑似体験させてくれます。
現地の人たちの暮らしを目の当たりにした三人の反応も、
同じく不平等なシステムの上に無自覚に乗っている日本人だからか共感することが多く、
それも映画にのめり込めた一因だと思います。
この映画は、
オーガニックかそうでないか、原材料はピュアか、環境配慮はしてあるか、だけでなく、
児童労働といった生産現場への思いを馳せることが大事であると再認識させてくれました。

チョコ好きのあなた、ぜひ一見を〜

「バレンタイン一揆」

渡部建具店さん 16/01/15 21:58

学び

小さな映画館、新年一回目の上映作品は「アリ地獄のような街」だったのですが、
お客さんはゼロでした。

この映画にハッピーエンドなんてものは用意されておらず、
映し出される現実が重くのしかかります。

別の映画「サバイビング・プログレス」を見た人が、悲しいという感想を言ってくれました。
虚無感を感じたそうです。
アリ地獄のような街は、絶望を感じさせてくれます。
現地に住んでいる人が絶望だけを抱いているわけではないことも、映画が描いているものがバングラディシュの一面でしかないことも承知です。
しかし、映画が描いている現実は、アリ地獄のような街の片鱗を手に取るように感じさせてくれます。

映画「ザ・トゥルー・コスト」は安い服を手に入れられる裏側を描くことで、
私たちがどっぷり浸かっている経済の流れを上手く描写していました。
その経済構造の最底辺の一部を描いているのが本作かと思います。

私たちがどういう社会構造の上に立ち日々の利便さを享受しているのか省みませんか。
ゴミのように扱われる子どもたちや女性をみることで自分の立っているところを知って一緒に絶望しましょう。

しかし、ただただ重く突き刺さる現実を前に、自分の役割を探し実行している若い日本人がいます。
それがこの映画を制作したNGOエクマットラの創設者の一人である渡辺大樹さんです。
渡辺さんがどういった想いでエクマットラを創設し、この映画を作られたのか、
動画の中で語られていますので是非ご覧になってください。

http://youtu.be/mNejSnaR4Ow
http://youtu.be/9wiG-cR27JA

「アリ地獄のような街」

渡部建具店さん 16/01/04 12:15

学び

テーマは重いですが、他の原発をとりあげた映画のように、原発に関する情報が次々に披露されるような内容ではなく、監督の母として人間としての想いに重点がおかれていたため、非常にみやすく感情移入もしやすかったです。
自身が同じく原発事故後から子供への放射能汚染の影響を非常に心配しているため、監督の、おなかの赤ちゃんが健やかに産まれられるかどうかという心配や恐れに素直に共感しました。
1人でも多くの私たち親世代がこの映画を鑑賞し、これから原発とどう向き合あっていくべきか、また子供たちが健やかに育つ環境を整えられるのか改めて考え直し、1人1人が自覚をもってよい方向へ行動するきっかけになればと思います。

「抱く{HUG}」

はやまいさん 16/01/03 04:34

感動 泣ける

海南監督はたまたま体験を映像にして人々に伝える術を持っていたけれども、そういう術をもたないたくさんの母親たちは今も現在進行形で、静かにこの恐怖や不安と戦っているのでしょう。そういった意味でこの作品は「個人的な作品」でありながらたくさんの母親たちの気持ちを代弁しており、その個人的な体験を映画にしてくださった監督にこころから拍手を送りたいです。海南監督の声でナレーションが語られており、視聴者は監督の視点や気持ちをとても密接に共有することができます。
「個人的な作品」であるからこそあまりデータとしての被爆の危険は語られません。チェルノブイリへの言及もありますが非常に限定的です。彼女が妊娠に気づいてから出産まで不安に苛まれる感情を共有するのに、そういったデータも織り込んでもらえたらもっと説得力が増したように思います。ただそれは同時に同じ妊婦の女性に余計な不安を与えることにもつながりかねないでしょう。そのあたりで監督は非常に繊細な配慮をされたのではないかと想像しました。

「抱く{HUG}」

twinkleさん 15/12/28 16:00

原発事故のことはテレビや新聞では見ており知っているつもりでしたが、映画を見て、より自分事として深く考えさせられました。

出ている情報が信じられるものでなく、後になって被爆がわかるという不安感。あんなにデモで声をあげている人がいるのに、再稼働するという現実。
食べ物に関しても、安心とうたっているから大丈夫、と本当に信じていいのか不安になりました。子どものためにも、未来のためにも、もっとみんなが真剣に考え、意識を向けないと、と感じました。

また、監督が人として、母として、しっかり地に足をつけて、自分の感情とも向き合い生きていること、それをフィルムに残し、映画として公開する姿に胸をうたれました。

「抱く{HUG}」

3歳5歳の母さん 15/12/27 16:11

学び 泣ける

311の時に、下の子は0歳(授乳期).上の子は4歳で東京に居ながらも、地震の恐怖とその後に起きた福島の放射能が子供達に与える影響を考えはじめました。内部被曝の問題は関東に住む私達には他人事ではなく。今でも母達の大きな関心時です。
あの時から、地元のママ達と(時にはパパや他の大人も)、自分の子供をまず守る日々の食卓の事から、福島の子を保養する活動に陰ながら参加・「政治を変えるには関心を持ち続ける事」「投票率を上げよう」を合言葉にワークショップや選挙前に楽しいイベントをしたり、仲間達で続けています。
最近の政府の暴挙に対しては子供とデモに参加する事もあります。

映画の中で、20ベクレルの壁と戦う福島の母達の思いは、私達の思いそのもので涙しました。
監督の不安・葛藤はとても心に響き、立派な赤ちゃんが元気に生まれた時は我が事のように安堵し、嬉し涙でした。
エンドロールの♪happy birthday♪で止めどなく流れた涙は、今の政府が次々と世に送り出す秘密保護法・安保体制・原発再稼働・世界の戦争へ加担する武器の輸出等への怒りと、母達の願いが届くのかとの子供の未来への不安と、諦めずに地方議会から政府へとでも声をあげ続けていきたいと、決意したりと複雑な涙でした。色々な思いを改めて感じ、身の引き締まる映画でした。

諦めない。「命を守りたい」、という親の思いより大きな思いはそうないと思う。経済を動かしている人も親であったり。これからも小さな動きを大きくして、大きな力をも動かしていけるよう、出来る事から〜☆

「抱く{HUG}」

keiさん 15/12/25 03:49

感動 元気 学び 泣ける

私は巨大地震の後、主人の仕事の都合で現在は海外に住んでいる。
3・11の時は日本で子育てをしていたので、自然災害の残酷さ、原発事故の隠蔽された情報のことに腹を立て、目に見えない放射能の恐怖に日々怯えていたことを思い出し少し怖くなった。
海外で生活をしていても、3・11のことは決して忘れたことはない。
この映画をみて、見えない放射能に体をはり、そして悩み続けながら育児に向き合う監督の姿や現地で子育てする方々の姿を目の当たりにした。
放射能の汚染の現実がない海外に住んでいると、平和ボケしてしまったのかのように危機感が薄く、自分がなんなのかと考えてしまう。
この時代に日本に生まれたのだから、現状を受け入れて生活するべきなのか?
少しでも体制が変わるように動くべきなのか?本当に変わるのか?
日本人として逃げられない現実。
まだまだ結論が出ないけれど、ことの重きを理解し、親、一人一人が考えること。
そして子供たちも一緒に考え意見を持つこと。
それが少しでも明るい未来を作れる一歩なのではと感じた。





「抱く{HUG}」

あやもえママさん 15/12/24 22:05

学び

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