シリアの元サッカーのユース代表チームのスター選手がそのカリスマ性から民主化デモの英雄になり、しかしその後政府軍による市民の大量虐殺がきっかけで反政府武装集団のリーダーに変わっていくと言うドキュメンタリー映画です。シリアで実際に起きている事を命懸けで撮影されたものです。自由や平和を訴えていた若者達がほんの数ヶ月後に武器を取って戦争に参加して行く様子は、こんなにも簡単に平和が崩れ去るのかと大変ショックを受けました。
実際の戦闘シーンの連続に始めから終わりまでずっと息を呑んで観ていました。狙撃手から銃撃を受けたり、戦車から砲撃を受けたり、緊迫感はただならぬものが有りました。実際の戦闘で目の前の人が銃撃を受けて倒れたり、大怪我をしたり、これ程生々しい映像はこれ迄見た事が有りませんでした。ハリウッド映画とは比べ物にならない位迫力が有りました。(実際の戦争を撮影しているのですから当たり前ですが。)本物の戦争を映画にして良いのか?と疑問に思う程、他では中々観れないものです。残酷なシーンの連続に改めて戦争の恐ろしさを身近に感じました。
シリアで今実際に何が起きているのかを知る為にぜひ一人でも多くの人に観て頂きたいと思います。遠い国の出来事でどうする事も出来ないと無関心でいるのでは無く、もし日本で同様の事が起きたら、自分だったらどうするか考えてみて頂きたいと思います。
平和ボケした我々日本人はぜひ観るべきだと思います。
「それでも僕は帰る ~シリア 若者たちが求め続けたふるさと~」
ケンゴさん 15/08/19 22:22