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ソニータ

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監督:マーク・ジョンストン、マーク・ライアン
監督:アヴィダ・リヴニー
監督:タガート・シーゲル、ジョン・ベッツ

ソニータ

ジャンル 教育 平和 人権 多様性 伝統文化 社会変革 問題解決
時間 91分 製作年2015年  監督 ロクサレ・ガエム・マガミ

《サンダンス映画祭2016 ワールドシネマ部門グランプリ&観客賞ダブル受賞》ほか受賞多数

沈黙のかわりに私は叫ぶ。
絶望の淵に立たされたとき、あきらめない少女の歌は奇跡を引き寄せる。
家族のために結婚を強いられる魂のラッパー、ソニータは歌い、自らの運命を変えていく――

「難民という厳しい境遇でも諦めずに夢を追い奮闘するソニータの勇気と微笑みに感動した。この作品を多数の方々に観ていただき、無数に存在するソニータの様な難民への理解を深め、支援にも立ち上がってほしい。」
─ 緒方貞子(第8代国連難民高等弁務官)

レビュー一覧:http://unitedpeople.jp/sonita/rv

Screening Information

上映会 開催者募集

©Behrouz Badrouj

About the film

ソニータの理想の両親はマイケル・ジャクソンとリアーナ。もしパスポートを持っていたら名前はソニータ・ジャクソンにしたいと言う。スクラップブックに書いた夢は有名なラッパーになること。しかし、現在の彼女のファンはイランの首都テヘランの子ども保護施設の子どもたちだけ。パスポートも滞在許可証もなく、アフガニスタンのタリバンから逃れてきた難民の彼女は、不法移民としてこの施設で心の傷を癒やすためのカウンセリングや将来のアドバイスを受けている。

 一方で彼女の家族は全く別の将来を準備していた。アフガニスタンに住む親は、16歳になったソニータを、古くからの習慣どおりに見ず知らずの男性に嫁がせようとする。花嫁の値段は9,000ドル。夢を追いかけたいソニータに結婚する気はない。しかし、家族との関係も失いたくない。そんなジレンマを抱えながらも女性が歌うことが許されないイランで、ソニータはどうしたらラッパーになる夢を叶えることが出来るのだろうか?ロクサレ・ガエム・マガミ監督は、取材対象の人生に関与すべきかどうか悩みながらも、同じ女性としてこの問に答えるようにソニータの夢と人生に深く関わることとなる。ラップのビデオクリップを製作すると、運命を変える出来事が起きる。果たしてソニータは人生を変えるチャンスをものにする事ができるのか?

More info

[作品背景]
2001年9月11日、アメリカ同時多発テロ事件が発生。その年の10月にはアメリカを中心とした多国籍軍がアフガニスタンに侵略しタリバン政権が崩壊した。タリバン政権崩壊後のアフガニスタンでは2002年6月に移行政権が発足し、2005年には議会選挙が行われるなど、新しい国家作りが進んでいた。しかし2003年以後、徐々にアフガニスタン南部を中心に勢力を回復していったタリバンによるテロや攻撃が増加していった。同時に危険が増すアフガニスタンを出国する難民も増加の一途をたどることとなる。10歳の頃、家族と共にイランへと逃れた少女ソニータも、そんな難民の一人だ。国際連合難民高等弁務官事務所によると2016年末の時点でイランに暮らすアフガニスタン難民は約95万人。不法滞在者を加えれば、その数は数百万人にも及ぶともいわれる。

 ソニータはテヘラン郊外の貧困地域に帯在許可書なく不法滞在する難民の一人だ。滞在許可証も保証人もいない彼女らにとって、住む場所を確保することすら難しい。誕生時から公的な書類で誕生の記録が存在しないため、正確な誕生日もわからない。また、アフガニスタンから逃れたイランでも、ヒジャーブ(頭に被るベール)を身に付けないと逮捕されたり、女性だけで公の場で歌うことが禁じられているなど、子ども支援団体で教育を受けながら、ラッパーの夢を叶えようとするソニータの環境は厳しい。

 ソニータの母は兄の結納金を得るため、16歳になったソニータを無理やり知らない男性と結婚させようとする。母本人もソニータよりもずっと若い頃に同じように結婚している。アフガニスタンでは、親に言われるがままに結婚することが古くからのしきたりとなっているのだ。確かな統計を取ることがアフガニスタンでは難しいが、18歳未満で約半数の女性が結婚すると言われ、アフガニスタン独立人権委員会によると60~80%の女性が親が決めた相手と結婚している。いわゆる強制婚である。ソニータが保護されている施設の子どもたちも次々と結納金と引き換えに結婚が決まっていく中、ソニータはアフガニスタンの少女たちが抱える悩み、悲しみや怒りをラップに込めて歌い始める。そして次第に才能を開花させ、運命を変えていく。 

Data

原題 Sonita 製作年 2015年
製作国 スイス、ドイツ、イラン 制作 TAG/TRAUM 共同製作:INTERMEZZO FILM、 ロクサレ・ガエム・マガミ、NDR、RTS、SRG SSR、DR
配給 ユナイテッドピープル 時間 91分

Cast & Staff

監督 ロクサレ・ガエム・マガミ 製作総指揮
プロデューサー 原作
脚本 音楽 ソニータ・アリザデ、セパンダマズ・エラヒ・シラジ
撮影 編集
キャスト ソニータ・アリザデ ロクサレ・ガエム・マガミ

Review(10)

20/05/07 14:40

ユナイテッドピープル さんのレビュー
感動 元気 学び 泣ける
難民という厳しい境遇でも
諦めずに夢を追い奮闘するソニータの勇気と微笑みに感動した。
この作品を多数の方々に観ていただき、
無数に存在するソニータの様な難民への理解を深め、
支援にも立ち上がってほしい。

─ 緒方貞子
(第8代国連難民高等弁務官)

***

誰が、なんと言おうと

自分の人生は、自分で、決める。

彼女の生き方をリスペクトしています。

─ MIYAVI (アーティスト / ギタリスト)

***

圧巻のドキュメンタリー

ヒップホップアーティストを志す
イラン在住のアフガニスタン難民の少女ソニータ

ソニータの魂のライミングに心揺さぶられる

この映画の意味を
受取手が意義に変えなくてはならない

─ 斎藤工(俳優、フィルムメーカー)
(ブログ・斎藤工務店より引用)

***

心に鍵をかけるのをやめた
ソニータ
彼女の中の怪獣が暴れだした
それ、を音楽という。
もう誰にも止められない
言葉の生まれる瞬間を
映画を通して立ち会えると
こっちも興奮してしまう
あなたも
詩人誕生の目撃者になりませんか

─ 一青窈(歌手)

23/10/17 15:53

宮崎ソーシャルシネマ さんのレビュー
感動 元気 役立ち 学び
ソニータのひたむきに自分のやりたいことに真摯に立ち向かっていく姿に胸を打たれました。

同時にアフガニスタンの現状や、イラン国内での女性への差別(人前で歌を歌うことが許可制など)もうかがい知ることができた。
日本はいろんな課題があるけど、比べたら本当に自由な国なんだなと心底思う。
こういった映画を上映できるのだって、すごいことだと思う。
沢山仲間を作ってこれからも情報発信をしていきたいと思った。

パワーを感じた映画。

17/11/13 16:00

夢を追う情熱と、魂のラップに感動した。ソニータの笑顔が見れて良かった。(@tomonorimuraoka )
※twitterに寄せられた感想を代理投稿


昨日から『SONITA』のラップが頭から離れない。言葉にビートがのった瞬間に起きるケミストリー。これが音楽という文化なら人類ブラボーと拍手したい。(@sugally )
※twitterに寄せられた感想を代理投稿

17/11/13 16:01

「ソニータ」観てよかったわー。途中十代の娘たちが当然のように交わしてる会話とか慣習とか、なんともいえない気持ちになるけど、世界は色々なんだなぁとあらためて思った。(@IsMyPeach )
※twitterに寄せられた感想を代理投稿

また今年ベスト級きたわ。強い少女の姿に何度も泣いた泣いた。イランで厳しい生活を送るアフガニスタン難民の少女。貧しい生活や女性は結婚時に「売る」ものというアフガンの風習に苦しみながらも、ラッパーとして成功することを夢見て明るく振る舞う。(@marutabatsuo )
※twitterに寄せられた感想を代理投稿

変えられる!声をあげ続ければきっと動かせる!って希望が湧いてくる(@YiXingnarunaru )
※twitterに寄せられた感想を代理投稿

17/11/13 18:25

公開中の『ソニータ』は間違いなく私の今年の映画10選に入るドキュメンタリー。
まだ幼い女の子が家を守るためにお金と引き換えに嫁ぐこと、未来を選ぶ自由、イスラム圏の女性はなぜ頭にヒジャブ(スカーフ)を巻くのか。
ソニータの切実なラップが胸を締め付けるけど、彼女がそのラップで切り開いた未来は希望を見せてくれる。もっともっと広まってほしい映画。
今作は数カ国の共作ですが、イランは良質な映画を定期的に届けてくれるね。
ソニータを観て、大好きな『ペルシャ猫を誰も知らない』や『ペルセポリス』(これはフランス制作でイランが舞台)を思い出し、久しぶりに観たくなった。
(@laylaokuhama)
※インスタグラム投稿より代理投稿

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上映会主催者の声

上映会を主催された方の声を紹介します
ソニータを見つめること
寿シネマ 2024年10月17日
人種や境遇を偏りのあるカテゴライズで判断されることや悪しき慣習に、鑑賞しながら絶望しそうになりました。そして、ソニータのような人がたくさんいることを知った今、それぞれの立場でできることを考え、いつでも行動すべきであると考えさせられました。

衝撃的な
上映後、涙ぐみ声を詰まらせる方も何人かいらっしゃいました。非常に困難な道を、切り開いていくソニータの存在が頼もしく感じました。ソニータと同じ世代の方が鑑賞されてましたが、自分を含め、今の日本の若者は恵まれていると痛感されてました。同日に「simplife」も上映したのですが、両方観られた方が何名かいらして、「自由」の捉え方の違いに感慨深さを感じられてました。

株式会社Innovation Design 2024年03月07日
慣習として今の時代にも続く人身売買。
ひとりの人を売り買いすることが当たり前に起きている現実。

何ができるか答えは見つけられませんが、
まずは事実を知り、理解すること。
たくさんの人に事実を知ってもらいたいと思います。

旅するシネマ&カフェ 2024年01月26日
初めて見る方からは
アフガニスタンとイランの間を
難民でも行き来ができることが意外だとの感想や、
パスポートやビザの申請ができないのはないかと
はらはらしました、
ソニータのその後を知りたいなどの声もありました。
また、ソニータの独立心の旺盛で行動力に感動したとの声も。

ソニータは今
つながる図書館 2023年11月18日
この映画が作られて8年。アメリカに渡り、高校に入ったところで映画は終わりますが、この後、ソニータは高校を卒業したのか、卒業後、イランに戻ったのか、アフガニスタンに戻ったのか、アメリカで暮らしているのか。歌い続けているのか。彼女は、どんな暮らしをしているのか。

制作者として、一線を引いた立場から関わろうとしていたところから、一歩踏み出し、彼女の人生に関わった映画は、その後のストーリーを届けてくれるのでしょうか。

少ない人数での開催でしたが、イランに暮らしたことのある人の参加もあったり、それぞれの心に、話したくなる何かを残した映画でした。