2021ウナギネマvol. 17『プラスチックの海』
ここまでプラスチックが大きな問題となっているとは。
一般的に知識として知っている以上の現実がありました。
プラスチックも、最初は夢の技術でした。
技術の進歩によって、後からその害がとわかるわけです。
一概に最初に作った人を悪くは言えません。
コロナ禍で持ち帰り容器の消費が非常に増えました。
でも、映画であるように、プラ容器を拒否することまではなかなかできません。
社会全体で見れば、プラゴミも爆発的に増えたでしょう。
ちゃんとリサイクルをすればいいのか。
それとも、リサイクルしても問題なのか。
ちゃんとリサイクルできればいいのでしょうが、
現実には、圧倒的な量を消費しているという問題があります。
私たちがリサイクルできる範囲を超えて、プラスチックを使い続けているわけです。
リサイクルのための設備を整備する必要もあります。
特に途上国に対しては先進国の応援が不可欠です。
なぜなら、先進国から莫大な量のプラスチックが途上国に流れ込んでいるから。
フリースなどのように、洗濯から排出されるマイクロプラスチックも気になります。
では、フリースがなかったら防寒は毛皮でしょうか。
今度はアニマルウェルフェアの視点からの問題が起こりそうです。
100%安全なものというのはないのかもしれません。
自然素材を使おうと、木製のせっけん置きを使い始めた方がいます。
ところが、木のものは乾かさないといけない。
その面倒から、だんだんと妻わなくなってしまったそうです。
プラスチックは間違いなく便利なものです。
私たちの生活には、すでになくてはならないものとなっています。
便利さのために、良くはないとわかっているものを使い続けるしかない。
本当に、どうすればいいのでしょうか。
根本的な解決は無理で、総量を減らすしか方法はないのかもしれません。
私たちがリサイクルできる範囲の使用量に止めることができれば、効果は期待できます。
最近では「量り売り」のお店も増えてきました。
必要な分だけを購入し、過剰包装を防ぐことができます。
また、地産地消を進めることで、包装のない流通が可能になるかもしれません。
これまでの社会は「グローバル」「集中」をキーワードにしてきました。
これからは小さいコミュニティがたくさんある社会を目指して、
その中で様々なものが循環していくことが、持続可能な未来につながるのではないでしょうか。
次回のウナギネマは12月18日(土)『ジェンダー・マリアージュ』。
アメリカ最大の人口を誇るカリフォルニア州。
一度は認められた同性婚が、「提案8号」の法案通過により、再び禁止されることに。
これを人権侵害であるとして提訴した2組のカップルと、彼らを支えた弁護士たちを5年間にわたって追い続けた、感動のドキュメンタリー。。
ぜひ次回のウナギネマもどうぞお楽しみに。
クジラ愛が高じて,巨体が生きる海への関心へと広まり、出会ったクジラの1頭が打ち上げられ、苦しむさまを目の当たりにすることを契機に,真実探求の旅が広がる。
監督を通じて話は展開するも、それぞれの専門家が数々登場する。
船で運ぶ小型無人探査機で、深海まで潜り調査をしたりするので、資金も莫大なものだろうと察する。
5つの海や大都市,風光明媚な観光地、欧米が輸出したプラスチックを燃やしたりしてゴミの山で暮らす、スモーキーマウンテンなど世界各地に飛び、現地の人に聞き取りをしてプラが燃える気体の採取や動物の死体からもデータを集積。
本来ならあってはならない,人の営みで出来た、プラ袋のゴミの数々で内蔵を覆い被せられたことによる死。
解剖し、何百枚,何十㎏ものプラ袋が出て来る。
生き物のいのちが蹂躙されるさまを、まざまざと見せつけられる映画だった。