1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー。
News
- 2022/12/16
- 映画『コスタリカの奇跡』DVD 3割引セール実施中!(個人観賞用)
- 2021/03/09
- シネマ・チュプキ・タバタで『コスタリカの奇跡』上映中!
- 2019/08/20
- 映画『コスタリカの奇跡』ロベルト・サモラ 弁護士来日! 特別上映会(12/2福岡)
- 2019/04/10
- 大阪・シアターセブンにて映画『コスタリカの奇跡』アンコール上映
- 2019/03/26
- 監督来日!映画『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』上映トーク(5/11東京)

About the film
1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー
世界には軍隊なしで国の平和を保ってきた国々がある。そんな数少ない国の一つで、1948年に常備軍を解体した国がコスタリカだ。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育や国民皆保険制度を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきた。その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いているのがコスタリカである。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもある。
『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明する。アメリカでは公的債務、医療、そして軍事費が日増しに増大していっていることとは対照的だ。この映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場する。世界がモデルにすべき中米コスタリカの壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが今明らかになる。
More info
1953年、アメリカのアイゼンハワー大統領(当時)は、軍産複合体を批判する有名な演説「鉄の十字架」別名「平和に機会を」で「世界は別の道を選ぶことはできないのだろうか?」と問いかけた。今日のコスタリカに、その「別の道」を見いだすことができる。
コスタリカは1948年に常備軍を撤廃。1949年には憲法にも規定された。以来、軍隊に頼らず、条約や国際法、そして国際機関との関係を強化しながら国際的な関係性の中で独自の安全保障体制を構築していった。
莫大な予算が必要となる軍事費の支払いから開放されたコスタリカは、この予算をよりよい教育や国民皆保険制度の実現のために振り分けてきた。1948年12月1日に軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールの「兵士よりも多くの教師を」というスローガンは有名だ。
このように、コスタリカは国際的な連帯や国際法を基にした平和国家建設への道を決断し、70年近く常備軍を持つことなく平和を維持し、繁栄してきたのだ。本作は、コスタリカを根底から揺るがした1948年の内戦の頃から軍隊廃止までの道筋を紹介する。コスタリカはこれまでの数十年で幾つかの重大な危機を乗り越えてきた。しかし、現在直面する危機が最も手強いものかもしれない。
「20世紀半ば、ホセ・フィゲーレス・フェレールが非武装を「制度化」した。
その後継者たちは、教育や医療、福祉を充実させることで、非武装を「文化」
にまで昇華させた。
21世紀の現在、彼らは環境問題に取り組むことで、その文化をさらに発展させようとしている。」
- 足立力也(『丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略― 』著者)
「改憲をめぐって自衛隊の存在が論じられている今こそ、70年前に軍隊を解体したコスタリカの画期的な取り組みから学ぶべきことが大いにあります。日本の全国民にぜひ見て欲しい貴重なドキュメンタリーです。」
ー ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
Data
原題 | A BOLD PEACE | 製作年 | 2016年 |
---|---|---|---|
製作国 | アメリカ・コスタリカ | 制作 | ソウル・フォース・メディア、スパイラル・ピクチャーズ(制作協力) |
配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 90分 / 57分 |
Cast & Staff
監督 | マシュー・エディー、マイケル・ドレリング | 製作総指揮 | |
---|---|---|---|
プロデューサー | マシュー・エディー、マイケル・ドレリング | 原作 | |
脚本 | 音楽 | ||
撮影 | 編集 | ||
キャスト | ホセ・フィゲーレス・フェレール オスカル・アリアス・サンチェス ルイス・ギジェルモ・ソリス クリスティアーナ・フィゲーレス |
Review(24)
21/08/01 12:26
25/02/14 03:49
その代わり警察が常備軍の代わりなので、どう考えても国内治安で不必要な自動小銃で武装していたりしますね。
また大統領には徴兵権限が付与されていていつでも国民を赤紙招集でき軍隊編成できます。其の為、日本の憲法のように交戦権の完全否定しておらず交戦権も憲法で明確に規定されています。
また2014年のコスタリカの治安関連予算は4億2000万ドルと、ニカラグアの軍事予算8500万ドルを上回ります。
そもそもコスタリカの常備軍廃止は、コスタリカ内戦で政敵のカルデロン前大統領派が多数を占めていた常備軍を使うことが出来なかったという政治的な理由も存在します。
その後フィゲーレスは民兵や予備役兵を組織、55年に隣国ニカラグアに亡命していた前大統領派と戦争し「武力で」勝利しその後ドミニカ共和国内戦が起こると米国の派兵と共にコスタリカも派兵しています。隣国ニカラグアの反政府武装組織FSLNを支援、司令官エデン・パストラが亡命すると彼を司令官とする民兵組織ARDEが組織され、米国の対ニカラグア作戦の前線基地となり中立化も建前化しました。
そうしたコスタリカの現実が描かれない「創作されたコスタリカ」をドキュメンタリーと称するのは如何なものでしょう。
25/02/14 04:07
その代わり警察が常備軍の代わりなので、どう考えても国内治安で不必要なH&K MP5、M16A1などの自動小銃やブローニングM1919重機関銃、ドラグノフ狙撃銃やM203 グレネードランチャー 等武装していたりしますね。
また大統領には徴兵権限が付与されていていつでも国民を赤紙招集でき軍隊編成できます。其の為、日本の憲法のように交戦権の完全否定しておらず交戦権も憲法で明確に規定されています。
また2014年のコスタリカの治安関連予算は4億2000万ドルと、ニカラグアの軍事予算8500万ドルを上回ります。
そもそもコスタリカの常備軍廃止は、コスタリカ内戦で政敵のカルデロン前大統領派が多数を占めていた常備軍を使うことが出来なかったという政治的な理由も存在します。
その後フィゲーレスは民兵や予備役兵を組織、55年に隣国ニカラグアに亡命していた前大統領派と戦争し「武力で」勝利しました。
その後ドミニカ共和国内戦が起こると米国の派兵と共にコスタリカも派兵していますし、隣国ニカラグアの反政府武装組織FSLNを支援、司令官エデン・パストラが亡命すると彼を司令官とする民兵組織ARDEが組織され、米国の対ニカラグア作戦の前線基地となり中立化も建前化しました。
現実と乖離した「創作のコスタリカ」をノンフィクションとする姿勢は如何なものかと考えます。
25/03/11 14:41
17/05/02 18:10
その後継者たちは、教育や医療、福祉を充実させることで、非武装を「文化」
にまで昇華させた。
21世紀の現在、彼らは環境問題に取り組むことで、その文化をさらに発展させようとしている。
コスタリカ人たちは、非武装による平和という「文化」を共有している。
あたかも、あらゆる日本人が桜を愛でるかのように。
フィゲーレスの政敵であった人たちさえもその例外ではない。
非武装は決して非現実的な夢想ではない。
かといって、平和はどこかから降ってくるものでもない。
平和とは、常に何かに脅かされる脆いものだからだ。
だからこそ、「自ら常に前に向かおうとする文化」が最大の武器になる。
長年の苦闘の末コスタリカ人たちがたどり着いたその境地は、マハトマ・ガンジーやマーチン・ルーサー・キング・Jrが出した結論と重なり合う。
文化とは、「誰にでも共有可能な無形物」だ。
だったら、私も、あなたも、その文化を共有できるのではないか。
それが世界中に広まれば、戦争も貧困もなくなるのではないか。
この映画は、そういった希望のヒントを提供してくれる。
- 足立力也(『丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略― 』著者)
上映会主催者の声
TuLuuga(ツルーガ)の内装はコスタリカ風に作ったので、オープンの時に記念に「コスタリカの軌跡」を上映し、今年で3年目となりました。
今回は長野善光寺「もんぜん千年祭」のプログラムの一つ「もんぜん町劇場」に参加する形での上映会でした。いつもより多くの人が、コスタリカの映画に興味を持って集まりました。
上映後のカフェタイムで感想を共有しましたが、一番多かった感想は「どうして日本はコスタリカみたいになれないのだろう?」でした。他にも例年と同じ感想が出ました。
3年目の新たな感想としては、コスタリカは何度か平和国家を揺るがす事態に遭っても国民がきちんと軌道修正しているのがスゴイというところから、教育に力を入れているから国民のレベルが高いのだろう!という考え方のほかに、教育や福祉に予算を回せているから国民の心配や悩みや無駄な労働が少ない分、良いことを考えるられる心の余裕があるのだろう、という意見もでました。

その結果、現在では「世界で最も幸せな国」の一つとされるまでになっています。
映画では、軍隊を廃止する決断に至るまでの道のりや、アメリカからの大きな圧力にも屈せず、武器ではなく国際的な対話を通じて国を守る選択をしたことが描かれていました。その姿勢にとても感動しました。
本当に心を動かされる内容で、いつかこの素晴らしい国を訪れてみたいと思いました!

自衛隊ー>保安隊ー>警察予備隊ー>国際救助隊(サンダーバード)