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コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~

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監督:マイケル・マシスン・ミラー
監督:マチルダ・ジュリアン&ジョナサン・カレン
監督:Ben Matsunaga
監督:ジュリー・ベルトゥチェリ
監督:クリス・テンプル、ザック・イングラシー、シーン・レオナルド

コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~

ジャンル 環境 教育 平和 政治経済 人権 多様性 社会変革 問題解決
時間 90分 / 57分 製作年2016年  監督 マシュー・エディー、マイケル・ドレリング

1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー。

Screening Information

2024/11/23
[ 広島県 ] 武力でなく外交で紛争を解決した事例から学ぶ 映画「コスタリカの奇跡」 ~積極的平和国家のつくり方~
2024/12/07
[ 千葉県 ] 二階シネマ第10回『コスタリカの奇跡~積極的平和国家のつくり方~』

上映会 開催者募集

About the film

1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー

世界には軍隊なしで国の平和を保ってきた国々がある。そんな数少ない国の一つで、1948年に常備軍を解体した国がコスタリカだ。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育や国民皆保険制度を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきた。その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いているのがコスタリカである。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもある。

『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明する。アメリカでは公的債務、医療、そして軍事費が日増しに増大していっていることとは対照的だ。この映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場する。世界がモデルにすべき中米コスタリカの壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが今明らかになる。

More info

1953年、アメリカのアイゼンハワー大統領(当時)は、軍産複合体を批判する有名な演説「鉄の十字架」別名「平和に機会を」で「世界は別の道を選ぶことはできないのだろうか?」と問いかけた。今日のコスタリカに、その「別の道」を見いだすことができる。

コスタリカは1948年に常備軍を撤廃。1949年には憲法にも規定された。以来、軍隊に頼らず、条約や国際法、そして国際機関との関係を強化しながら国際的な関係性の中で独自の安全保障体制を構築していった。

莫大な予算が必要となる軍事費の支払いから開放されたコスタリカは、この予算をよりよい教育や国民皆保険制度の実現のために振り分けてきた。1948年12月1日に軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールの「兵士よりも多くの教師を」というスローガンは有名だ。

このように、コスタリカは国際的な連帯や国際法を基にした平和国家建設への道を決断し、70年近く常備軍を持つことなく平和を維持し、繁栄してきたのだ。本作は、コスタリカを根底から揺るがした1948年の内戦の頃から軍隊廃止までの道筋を紹介する。コスタリカはこれまでの数十年で幾つかの重大な危機を乗り越えてきた。しかし、現在直面する危機が最も手強いものかもしれない。

「20世紀半ば、ホセ・フィゲーレス・フェレールが非武装を「制度化」した。
その後継者たちは、教育や医療、福祉を充実させることで、非武装を「文化」
にまで昇華させた。
21世紀の現在、彼らは環境問題に取り組むことで、その文化をさらに発展させようとしている。」
- 足立力也(『丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略― 』著者)

「改憲をめぐって自衛隊の存在が論じられている今こそ、70年前に軍隊を解体したコスタリカの画期的な取り組みから学ぶべきことが大いにあります。日本の全国民にぜひ見て欲しい貴重なドキュメンタリーです。」
ー ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

Data

原題 A BOLD PEACE 製作年 2016年
製作国 アメリカ・コスタリカ 制作 ソウル・フォース・メディア、スパイラル・ピクチャーズ(制作協力)
配給 ユナイテッドピープル 時間 90分 / 57分

Cast & Staff

監督 マシュー・エディー、マイケル・ドレリング 製作総指揮
プロデューサー マシュー・エディー、マイケル・ドレリング 原作
脚本 音楽
撮影 編集
キャスト ホセ・フィゲーレス・フェレール オスカル・アリアス・サンチェス ルイス・ギジェルモ・ソリス クリスティアーナ・フィゲーレス

Review(21)

17/07/07 23:19

MIKI さんのレビュー
感動 元気 役立ち 学び 人生変わる 泣ける
最初から最後まで、涙が止まらなかったです。
心の中で思い描いていた理想って、現実になるんだ!他の国では、なってるんだ!!!
という衝撃的な出会いでした。

そして何より思ったことは、「では、自分は自分に矢印が向けられているのか?」ということ。

このような素晴らしい映像をみたその先に、
でも日本はこうだよね。という評論家にならずに、
「だったら私はこうして、未来を変えていこう」
という実践者であれることが何よりも大切だと感じました。

この映像に出会えて本当によかったです。



17/08/16 15:11

kenshi さんのレビュー
感動 元気 役立ち 学び
軍を持たない国が存在する、という事実に衝撃が走った。
周りの国から狙われる可能性もある中、軍を撤廃。
アメリカからの圧力を受けたときも、中立宣言。
この勇気ある判断にとても心打たれた。

ただ非武装化するだけでなく、
ヨーロッパ諸国にいざというときの協力を求めて
活動する政府の動きにも、平和先進国の面影が見えた。
また、武装を試みる動きがあったときは、国民が強く非難する、
という、この「伝統的に平和を維持しようとする国民性」に強く惹かれた。

現実は絶対そう甘くない。
しかし、本気で全世界がコスタリカのように軍を撤廃して、
武器や兵士を育てるためのお金を教育や医療費に回したら
どれだけ素敵な世界が出来上がるのだろうか。

あの国が武器を作るから、その国に負けない武器を作る。
そのために巨額のお金を投資する。
こんな負の連鎖はいいことなんてまったくない。
わかっていても、そう解決することができない問題。
まずは、コスタリカという非武装を制度化している国がある、
ということをもっともっと多くの人に知ってほしい。

理想のまた理想でも、
いつか全世界がコスタリカのように
軍を持たず、平和を想う国になることを願う。

17/08/17 11:21

さんのレビュー 削除
感動 学び
軍事政権による人権抑圧がひどいイメージがある中米において、コスタリカのような国が出現したことじたいが「奇跡」だと思った。しかもすぐそばに好戦的な大国・アメリカがある。アメリカからの再三の脅しや圧力にもめげず、軍隊復活のきざしを裁判で制するという手法がすごい。
コスタリカは非武装ゆえの外交能力が卓越している。しかしグローバル経済による貧富の格差と麻薬戦争という新たな課題にも直面。この映画は、コスタリカの社会問題も隠すことなく伝える。だが、たとえどんな困難があろうとも、非武装中立という姿勢が国際的に高く評価されている以上、コスタリカの人々の自信は揺らがない。正直言ってうらやましい。
観終わって、日本は平和憲法を持っているけど、結局アメリカべったりだし武器輸出の片棒を担いでいるし、コスタリカの足元にも及ばないような気がしてならなくなってきた。積極的平和主義というのなら、好戦国アメリカを外交的手段で無力化するくらいの気概がほしいと感じた。

17/08/28 13:58

木村純 さんのレビュー
感動 役立ち 学び 人生変わる
コスタリカの奇跡を観て

勇気ある行動と、その大きな目標に向かって邁進する姿に感動しました。平和とはコスタリカの様に守ることができるのだと新しい視点で考えることができ、日本も同じ方向へ進むことが出来るのではないかなと思いました。 違う方向へ進んでしまう前に 観ておくべき作品だと思います!

17/09/12 10:19

世界にも類がない
コスタリカの壮大な国家プロジェクト。

大きな理想を描き、
小国ならではの戦略を立て、
世界中に仲間を増やしていく。

あくまで「 心 」を中心に据えながら。

今の時代の僕たち日本人が
忘れかけてしまっている想いや、
信じられなくなってしまっている気持ちに対して
とても爽やかな気づきを与えてくれると思います。

あらゆる分野の
リーダーの人たちにはもちろん、
これから社会に出ていく若い人たちにも
ぜひとも観てほしい映画です!

僕たちには想像力という武器がある。

Pura Vida!!


元コスタリカプロサッカー選手 有坂哲

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上映会主催者の声

上映会を主催された方の声を紹介します
上映後、参加者が拍手の波が‼
みどりアートパーク 2024年09月19日
エンドロールが終わり、上映時間が過ぎても、お客様がホールから誰も出てこないので、「?」と思って、扉の隙間からそっと中を覗いたら、暗がりの中で一斉に拍手が沸き起こっていました。有名人も出ていない、正直、地味目な映画にしては珍しく、印象的でした。以前、前売券をお求めになった高齢の男性がチラシの宣伝文を見て、「本当なの?とても信じられないなぁ」と何度もつぶやいていたのも、印象に残っています。そのお客さんならず自分も、危険地帯である中米エリアで、軍事費を無くして教育や社会福祉、環境などに充当する国が存在するなんて、メルヘンチックな話があるのだろうか?と、半信半疑でした。正直、第1章を見た限り何か、空々しさも感じていました。しかし、章を重ね、80年代までの歴史を紐解いていくうち、強国アメリカからのプレッシャーを何度もかけられながら、屈しない骨太な政治指導者と国民の姿に、徐々に感動している自分がいました。そして21世紀を迎え、近隣エリアにまで影響を及ぼしている小さな国のことを、この映画のお陰で知れたことを喜ばしく思えました。当館に足を運んでおられるお客様の多くが60年代・70年代安保を通過している世代であって、私たち世代以上に感激され、上映後の静粛から拍手、というシーンに至ったのでしょう。この映画は、クリスマス時期に上映を予定している「ANIMALぼくたちと動物のこと」の予習的に選択したものですが、観なければとても知りえなかった世界に出会えた、珠玉の作品だったとつくづく、思います。また、今回は、当館のジャズ(ビッグバンド)関連コンサートのプロモーションとして上映後、ロビーでラテンジャズライブを実施。コスタリカにまつわる曲も演奏してもらい、コスタリカのフェアトレード・コーヒー(有料)も楽しんでもらいました。ジャズライブを目当てで映画鑑賞された<政治に対する意識が高い>団塊の世代。そういう人たちにリリースできたことはとても有意義でした。

平和とは?難しさを感じました
寿シネマ 2024年08月22日
他国の干渉を乗り越え、軍隊を持たない国となり、一時的に幸福度は高まっていたが、後半には新たな貧富の差による紛争の種が見えてきていたことに、難しさを感じました。
それでも、軍を持たない、国際法に委ねるという決断を続けてこられたことは素晴らしく、日本にも学ばなければならないところがあると感じました。(参加者インタビューより)

国民が選択し続けた平和
どうしても見たくて再度、上映会に選びました。
参加者の感想のなかには、
結局、平和のスタートは軍事的な力が必要だったのが残念との感想もありました。

しかし、私は、改めてこの映画を見て、火薬庫のような南アメリカ大陸のなかで、アメリカ合衆国の干渉を排除し、国際法の力を信じ、ヨーロッパなどの共感も得ながら、外交努力を続け、今も、教育や自然環境保全に重点をおいた国策を続けている。

ドキュメンタリー映画を通してなので、実際に、コスタリカのみなさんのお話を聴いたわけではありませんが、国民一人一人の選択の力、意志の力を感じました。

平和を選択し続けることは、お花畑でもなんでもなく、強い意志の力と人を信頼する力なのだと思いました。

また、見たい映画だと思っています。

羨ましい国…コスタリカ!
BETTER cinema 2024年04月27日
軍隊を捨てて、福祉や教育を充実させた国コスタリカの歴史や、
危機をどう乗り越えて来たかが描かれています。
今世界が戦争や軍拡へ向かう中で
私たちになにが出来るのかを考え、
未来への希望を持たせてくれる様な作品です。