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ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈り物

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監督:ジュリー・ベルトゥチェリ
監督:アレクサンダー・J・ファレル
監督:ティム・コール
監督:ダーヴィド・グロス

ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈り物

ジャンル 多様性 伝統文化
時間 87分 製作年2013年  監督 佐々木芽生

ごく普通の郵便局員と図書館司書の夫婦が、世界屈指のアートコレクターに!
全米50州へ前代未聞のアート寄贈の旅に出る!

笑いと涙あふれる感動の完結編。

Screening Information

2024/11/22 ~ 2024/11/22
[ 千葉県 ] 11/22(金)映画『ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈り物』上映会

上映会 開催者募集

News

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About the film

ドキュメンタリー映画『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』は、アメリカや日本をはじめ、世界中で話題を呼んだ前作『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』の続編として作られました。

前作『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』は、NY在住のアートコレクター夫妻、元郵便局員のハーブと図書館司書のドロシーが、つつましい給料で世界屈指のアートコレクションを築き、最後まで一点も売る事なく、全てをアメリカ国立美術館に寄贈するまでを描いた物語です。数多くの映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞や観客賞を受賞した他、世界各国で劇場公開され、現在もアートフェアや美術館などで上映が続いています。日本でも2010年から2011年にかけて、全国50箇所を越える劇場で上映されました。東京では、半年に及ぶロングランとなり、ドキュメンタリー映画としては異例の大成功を収め、数多くのメディアで大きく取り上げられました。

『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』は、夫妻の人生とコレクションのその後を追う、いわば二人の物語の完結編です。NYの1LDKのアパートで始まったささやかなコレクションは、半世紀を経て5,000点近くまで増え、国立美術館でも収蔵しきれなくなり、全米50州に散っていきます。この前代未聞のアート寄贈計画を、夫妻及びアーティストはどんな思いで受けとめるのか? 地元の反応は?そして、ついにコレクションの幕は閉じられ、夫妻に別れの時が訪れるまでが描かれます。前作と同様、一見難解で近寄りがたい現代アートの世界を、ハーブ&ドロシーという類い稀なコレクターの視点と、全米に散って行った二人の膨大な作品群を通して、ぐっと身近に紹介します。「アートとは、一部の富裕層や知識人に限られたものではなく、誰にでも広く開かれたものであり、与え、共有することで、さらに豊かな体験ができる」『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』は、アートに込めた二人のメッセージを、国境や時代を越えて伝えていくための作品でもあるのです。

More info

「NYの1LDKの部屋から始まった二人のささやかなプランが、やがて歴史に残る大事業に」

2008年春、前作『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』が完成する直前のことです。二人はある計画を発表して世界をあっと言わせました。「ドロシー&ハーバート・ヴォーゲル・コレクション: 50作品を50州に(50×50)フィフティ・バイ・フィフティ」と名付けたこのプロジェクトは、50作品を一括りとして、全米50州の各美術館に、合計2,500点を寄贈するというもので、アメリカのアート史上でも前代未聞のスケールで行われる寄贈プロジェクトでした。その中には、ソル・ルウイット、リチャード・タトル、ロバート・マンゴールド、ロバート・バリー、リンダ・ベングリスなど、20世紀を代表する総勢177人のアーティストの作が含まれています。

ハーブ&ドロシーの物語は、今や現代のおとぎ話です。数千点のアートで埋め尽くされたNYの1LDKのアパートは、1980年代のアート界では、多くの関係者が一度は訪れる巡礼地として知れ渡りました。その二人が世界的に有名なコレクターとして、後世に名前を残す結果となったのは、最後一点も売らずにコレクションの全てをナショナル・ギャラリーに寄贈したことがきっかけです。1992年に寄贈のニュースが世界を駆け巡った時、皆これが二人の物語のハッピー・エンドだと信じていました。ところが16年後。ハーブとドロシーは、精力的にコレクションを続けた結果、気がつくと作品数は5,000点近くなっていました。これには、アメリカでも最大級の美術館である、収蔵先のナショナル・ギャラリーもお手上げ。引取れるのはおよそ千点が限界と判断しました。そこで、ハーブ&ドロシーとともに、作品の引取先を探して行きます。これが、50X50プロジェクトの始まりでした。

映画『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』は、この歴史的なアートの寄贈プロジェクトを中心 に展開します。カメラが向かう先は、コレクションを受け取った全米各地の10の美術館。ハワイやノースダコタ、モンタナなど、現代アートと殆ど接点のない地方も多く登場します。大人もたじろぐミニマル・コンセプチュアルアートの前で、自由に、活発に想像をめぐらせる子供たち。一方で「なぜこれがアートと言える?」「こんな絵ならうちの孫でも描ける」とぶつぶつ唱える大人。各地の反応を通して見えてくるのは、今、美術界が直面している問題であり、挑戦でもあります。現代アートとは何か?私たちの住む社会にアートは必要なのか? アートを、文化を支援し、後世に残すためには何が必要なのか、と映画は問いかけます。

また、夫妻と数十年にわたる交友を結んで来たアーティストたちは、この寄贈計画をどのように受け止め、彼らにどのような影響を与えたのでしょうか?二人のコレクションに所蔵されているのは、実は有名なアーティストだけではないのです。無名ながら、夫妻の励ましによって創作を続けてきたチャールズ・クロフ、かつては一世風靡しながら、今はアート界からはじき出されたマーク・コスタビなど、映画では、多彩なアーティストの面々が登場。そして長年親しくつきあってきたアーティストから、寄贈計画に対して意外な反応が返ってくるのも見所です。

壮大な計画が進む一方で、高齢に達した二人は、50年前と同じNYのアパートで、ひっそりとした年金生活を送っています。すっかりパソコンの操作にも慣れたドロシーは、グーグル・アラートで寄贈先の美術館がいつ展覧会を開催するのかチェックし、車で移動できる範囲であれば、展覧会に足を運んだりもします。コレクションを完結させるために、1点の作品も売らないことを信条としていた二人は、全米にコレクションが散って行くことにどんな思いを寄せているのでしょうか。

二人は、世間一般の評価やアート市場の価値に関係なく、自分達の目だけを信じて作品を買い集めました。そして、全てのアーティストを分け隔てることなく、時には両親のように励ましながら親密な付き合いをしてきたのです。映画では、アーティストの知名度と作品の価値の関係にも切り込んで行きます。

そして、ついに二人の人生とコレクションに終止符が打たれる時が来ます。NYのささやかな1LDKのアパートからスタートし、戦後最大規模の一つとなったコレクションと半世紀に渡る二人のパートナーシップは、どのように終わりを告げるのでしょうか?

Data

原題 製作年 2013年
製作国 アメリカ 制作 株式会社ファイン・ライン・メディア・ジャパン
配給 株式会社ファイン・ライン・メディア・ジャパン 時間 87分

Cast & Staff

監督 佐々木芽生 製作総指揮
プロデューサー 佐々木芽生 原作
脚本 音楽
撮影 編集
キャスト ハーバート&ドロシー・ボーゲル リチャード・タトル クリスト ロバート・バリー パット・ステア マーク・コスタビ チャールズ・クロフ マーティ・ジョンソン 他

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上映会主催者の声

上映会を主催された方の声を紹介します
Rolling20'sシネマ ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈り物
アートとの接し方が素敵。
夫婦が相手を大事にする姿がとても素敵。
美術館がそれぞれの特徴ある展示を見せてくれて素敵。
子どもたちの鑑賞眼は素直で素敵。
ハーブ&ドロシーにお別れが来たのは悲しかったがどのように一人の自分を生きて行くのかを見せてもらった。

2021ウナギネマvol. 13『ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈り物』
ハーブとドロシー
2人のバランスというか距離感が絶妙。
見ていて実に心地が良い。

一般的なコレクターは、コレクションして満足してしまいます。
でもこの2人は違います。
自分たちのコレクションが使われていることに価値があると考えます。

だからこそ、50×50の取り組みに賛成したのでしょう。
一つの美術館に置いておけば、ほとんどの作品は日の目を見ることがありません。
50ずつ別々の美術館におけば、多くの作品が人々の目を楽しませられます。

50×50に分けることが、逆に彼らのコレクションを一つにまとめました。
多くの美術館に分散して、多くの人の目に触れることで、2人の世界観が認められる。
彼らの作品を通じて、人々が一つにまとまっていく。
なんと素晴らしいことでしょうか。

作品が彼らの部屋のベッドの下にあるとき、作品は彼ら2人のものでした。
それを寄贈することで、多くの人がハッピーになりました。
作者も、美術館も、地方に住む人々も。
幸せの循環がそこに起きていました。

アートそのものには答えはない。
アートの意義は「考えさせること」。
それを見る人がそれぞれに答えを見つけようとすることに意味があります。

象徴的だったのは、美術館でのプログラムの一コマです。
「無題」の作品に対して、子どもたちが自由にタイトルを考えます。
答えを出そうと考えるアプローチこそがアートなのかもしれません。

日本では、作品は作家のものです。
アーチストを「先生」と呼ぶ姿勢に「私たちとは違う」というスタンスが表れています。

ハーブやドロシーが集めた作品の中には、ノートに書き殴ったようなものもあります。
あるいは、まだ完成していない途中のものもあります。
それを見た人は「これなら私だってできそう」と思います。

実はここがミソです。
自分でもできる=アートを自分の身近なものと捉えたということです。
特別なものではなく身近なものとなることで、アートは初めて生きるわけです。

この映画は、彼ら2人の「人生のしまい方」でもあります。
2人で築いたものを、2人でしまっていく、そのあり方が実に素敵です。
エンディングに一つだけ壁にかかった絵を見て、目頭が熱くならない人はおそらくいないのではないでしょうか。

「ハーブ&ドロシー2 ふたりからの贈り物」上映会を終えて
森と海の藝術楽校 2021年06月26日
ハーブ&ドロシーのパート1の上映会の後に、こちらのパート2も2本立てで、午前午後に分けて上映いたしました。

島で、なかなか現代アートに触れる機会がない中で、
この映画を通し、アートの魅力とハーブとドロシーの溢れるばかりのアート愛を感じることができて、その感動を観覧者の方々皆さんと共有できたことは、本当に貴重な時間でした。

これをきっかけに、芸術文化にますます興味を持ってくださる方が増えたら嬉しいと思います。

この映画を選び開催できたことを、本当によかったと思います。


どうもありがとうございました。

たねまきプロジェクト 2021年06月05日
集まってもらった方が少なかったのは、アートはまだまだ遠い存在なのか?
コロナ禍という事もありますが、もう少し集まってもらえたら良かったなぁーとも思いました。


アートをじっくり観る時間、向き合う時間、想像する時間、考える時間を大切にすることを教わりました。

ハーブ、ドロシーから作家さん達と対話すること、大切に想うこと。どんな作品も(未完成だったり、土台となるものだったりの過程も大切なんだと気付かせてもらいました。
家族のように見守る優しさ、大切さ。
お互いにとって、高め合える関係になっていく素晴らしさ。

作品をどう観るか?でヒトによって感じ方が違う面白さ。新たな発見にも繋がり、そこから想像、創造することにも繋がると感じてました。

その為には、小さい頃からアートと親しむこと。観て感じることの時間を作っていく事は大事だなぁとも感じました。

作品を売らないアートギャラリーに、寄贈した事で、今まで眠っていた作品もたくさんの方に観ていただける機会にもなり、作家さんにとっても新たな息吹を吹かせる事が出来たこともハーブ、ドロシーの功績。

アートとどう向き合っていくのか?
自分たちがどう生きていくのか?
制限がある中で自分が出来る最大限のことを考えて生きる。
を考えさせてもらえた素晴らしい映画でした。

たねまきプロジェクト 2021年02月20日
素敵なラブストーリーの結末は切なかったけれど、タイトル通り「ふたりからの贈りもの」でした。
アートは誰のものなのか?
アートを誰でも体験できる社会。
アートをもっと自由に体験できる機会。
既成概念を取り払って、もっと自由にアートを体験する機会を誰もが持てる社会になったらいいね〜など、上映後は感想を話す時間を持ちました。イギリスでは美術館や博物館は無料だそうです。
公務員として慎ましく暮らしながら、5000点ものアート作品をコレクションしたふたり。最後に公共に還し、心から満たされているようでした。その想い、願いを全米50カ所の美術館が歓迎します。とても素晴らしいプロジェクトだと思いました。
ヴォーゲル夫妻のコレクションをネットで誰でも見ることができるというのも素敵です。
ふたりの人生を映画にしてくださった佐々木芽生監督に感謝です。