誰もが地球に影響を与えている | 映画「気候戦士~クライメート・ウォーリアーズ~」上映と交流会を開催しました!
気候戦士〜クライメートウォーリアーズ。
6歳の小さな戦士から、孫の世代に良い環境を継承していくことを目指して活動する戦士まで、さまざまな方法で気候変動を引き起こす問題と戦う多くの人たちにスポットを当てる。
そんな戦士たちの戦う姿から「自分も小さな行動を起こす勇気」を得られるような作品でした。誰もが地球に影響を与えていて、何事も草の根の活動からはじまるということに気付かされました。
変革を起こす行動をとる際に心理的なブレーキがかかる理由問われたある登場人物が、「人は未知の未来より既知の過去を好む」と答えていたシーンがとても印象的で心に残りました。
観賞後の交流会では、映画の内容を振り返りながら、この作品がSDGs17の目標のどれに当てはまるのかを参加者さんとディスカッションしました。
昼の部と夜の部で選ばれた目標のアイコンに違いがあり、とても興味深かったです。下記のオンラインホワイトボードではリアルタイムで書き取った参加者さんの言葉を閲覧できます。
https://miro.com/app/board/o9J_lwgee-o=/
以降では参加者さんから寄せられた感想を中心にレポートしていきます。
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作品について
質問:作品の満足度はいかがでしたか?
★4.3(5点満点)
質問:作品への感想、印象に残っているシーンなどを教えてください
-シュワルツネッガーが、最初に自転車で登場するシーン
-(再生可能エネルギーのメリデメはあるものの)海外ではいろいろな企業が出てきて新しい技術が生まれているのだなあと思った。日本では数年前に日本のものづくりがいかにすごいのかというテレビ番組があったが、その力を活かしてイノベーションが生まれるといいなと思った。
-Biochar 知りませんでした。大きな将来性を感じました。
-ゼロカーボンになったとしても、大気中蓄積されているカーボンはどうするのか、という言葉が印象的でした。
-10代など若い世代の活動と、中年世代の次世代のための諦めない挑戦。
-炭素循環、シェールガスで代替する考え、大統領権限の大きさ、
-海外での活動や運動のシーンが多く、そもそもそういった場があることや熱意に、日本とのギャップを感じた。
-生活者に従来以上の負担なく団地にソーラーパネルを設置したドイツの話や、発電した電気を蓄電して置ける大規模施設「蓄電池プラント」の話、原発の放射性廃棄物を利用?して巨大なコンクリートを作りシリンダー化することで原発以上の電力を発電できる(?)話を拝見し、このような技術があるのであれば、行政が補助金等を出し、民間が損をしないような形で導入できるようにすれば国として大きく前進できるのではないかと感じた。
-支援するだけでは自立を妨げる、といった部分に共感した。
-気候変動に対する情報は意図的に操作されやすく、もっと重要な対策すべきことが隠されていると感じた。持続可能な地球環境ということで言えば、自然が生み出さなものを廃棄し続けている今の大量生産・大量消費・大量廃棄という資本主義経済社会を、変える必要が根本にあるはずなのだが、それに一切触れていないことに違和感を感じた映画だった。
-女性の環境専門家がヒーローに扮して誰にでも分かりやすい発信する取り組みが印象に残った。このほかにも前向きで魅力的な登場人物が多く、地球規模の環境問題という巨大な課題に対しても、臆せずにチャレンジするモチベーションを見た人に伝染させる力があるように感じた。
-世界中の若者たちが地球を守るために国や政府に立ち向かう姿が印象的でした。
質問:映画を観たあと「自分でできるアクション」が何か思い浮かびましたか?
-建物の断熱気密性能を高める制度作りに貢献したいと思います。
-次に車を買うときはEVにします。
-そこが難しいところです。悩みながら数十年。
-もっと知ること、そして発信すること。
-再エネの拡大運用と電力融通、PPAの活用支援、現場重機でのGTL利用、
-上記のような施策的なものは個人では難しく、家庭内での節電に努める、家電を買い替える際にはエコなものを選択する、移動時には自転車等のエコなものを選択する、これらのことを家族、知人と共有する程度のことしか思い浮かばなかった。
-コンビニでモノを買わない(ここ20年間は入店したことすらない)、プラスチックで包装された食品は買わない、プラ袋は受け取らない、白熱電球をLEDライトに替えた。
-商品を購入するときの判断材料として環境配慮の観点を加えるなど
-動物性の食品をできるだけ避ける
質問:映画を観たあと「まちや地域でできるアクション」が何か思い浮かびましたか?
-家の窓の内側に、断熱窓を付けると格段に省エネ性能が上がります。住宅メーカーやコム点にも責任の一端があると思いますが、現時点では、北海道以外、住宅の断熱基準があまりにもお粗末です。
-SDGsカードゲームの認定ファシリを取ったので、いろんなところでやっていきます。
-無力さを感じるばかりです。
-ゴミ拾い活動。ゴミを捨てさせないアイディア作りなど。
-省エネ、創エネ・・・・。歩く、自転車にのる健康的な生活、ガソリン車を使わないで。エネルギーの地産地消。
-最新の低炭素でエコな住宅及び施設を作る、住むこと。
-低炭素なまちづくり(インフラ、補助制度)
-様々なPR、魅力化をすることで住民への意識づけを行うこと。
-地産地消の小さな経済サイクルを作って持続的に運営できるようにする。子供たちと地球環境保護のワークを作って、みんなで将来を考える。
-お互いの意識を啓発するような交流活動など
-地域が一体となって持続可能エネルギーへの転換に取り組む。
K SCREENについて
質問:本日のK SCREENの全体的な満足度はいかがでしたか?
★4.3(5点満点)
質問:上記満足度の理由など
-もう少し参加者が多いと良かった。
-スムーズな進行ありがとうございます。
-映画も良かったし、その後の意見交換も面白かったです。
-批判からどう展開して、新しい見方や政策に落とし込むかまで、描いて行くプロセス
-普段、それほど環境について考える機会が無い(生活の中で実害として感じづらい)中で、問題やその問題解決のために活動する人々の姿を知ることができる良い機会であった。
また、映画後に参加者で雑談する場があることで、映画の内容を思い返し、共有し、より意識づけに高い効果を得るものだと実感できた。
-無料であったが参加者が少なかった。気候戦士のテーマじゃ集まらないのかな。もっと大勢集まるように、SDGsの中でも教育を選び、子供の教育についての映画を上映すれば、小さなお子さんを持つ若いお母さんたち・お父さんたちも集まるかもしれない。
-個人的にモチベーションを得られた。
-映画を通して社会でリアルタイムで起こっている問題を伝えるという取り組みは、様々な年代の方に伝えるという点でとても有効的であると思ったから。
前作で描かれた自然エネルギー革命のように、
気候革命も草の根で克服される未来への希望
が描かれている。
- 飯田哲也(いいだてつなり)/環境エネルギー政策研究所 所長
***
変化は確実に始まっている。
従来の石油、石炭、天然ガスから自然エネルギーへの転換だ。世界各地で地道な努力を続ける気候戦士たちの行動の結果が、確実に身を結び始めている。「党派は関係ない、これは人類の問題だ!」政治家目線からのアーノルド・シュワルツェネッガーの言葉には力がある。また、福島の事故をきっかけに考えを新たにした人たちが全世界にいる。そして彼らは、日本がいつ本腰を入れて動き出すのか?心の底から待ち望んでいるに違いない。
- 正木 明(気象予報士・防災士)
***
この映画は、古い世界と新しい世界がぶつかりあう、ちょうどそのときに私たちは生きていることを痛感させる。
古い世界が去り、新しい時代が来ることは間違いないが、そのスピードが問われている。そして、そのスピードを加速するための答えも映画には描かれている。この時代に生きるひとりの人間として、何をすべきかーー希望とともに決意を新たにする思いだ。
- 枝廣淳子(幸せ経済社会研究所所長)
レビュー一覧
https://unitedpeople.jp/climate/rv