そして、みんなの観たい作品リクエスト1位だったこの作品です。
ちょっと意外な気もしましたが、近くて遠い謎の国のことが、みんなとても気になっていることがわかりました。
そして、感想もいつもよりたくさんいただきました。
わからないことが多い分、疑ってみたり、想像してみたりと色々と考えるきっかけとなったようでした。
<参加者の感想>-----------------
夢中になって見ました。いい映画をえらんでもらったと感謝。
思ってたイメージとは全く違った。スローガンみたいのはとても違和感があったけど、食糧難とかもなさそうだし、いい暮らしに見えた。一部分しか見せられてないと思うけど。
どちらが本当の北朝鮮なのだろう。ますますわからなくなった感じ。こちら(日本)も知らないうちに洗脳されているのかもしれない。
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外から見るものと実際の場の差を感じる。
幸せってなんだろうと思う作品でした。
強豪チームだった学生時代の部活をおもいだしました笑
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ひごろ見ることのない北朝鮮の暮らしの一部を垣間見ることができ、貴重な機会になりました。撮影向けに準備してるなぁ〜という雰囲気が漏れ出ているシーンがいくつもあり、それがまた独特でした。。
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あらためて、朝鮮分断のきっかけとなった日本の蛮行に、一日本人として申し訳ない気持ちになりました。早く統一したいというハルモニの最後の言葉が心にしみました。
ただ、あまりにも違いすぎる国(北朝鮮と韓国)の方向性が、統一をむずかしくしていると感じました。元々は同じ民族なのに悲しいです。
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現実を写すドキュメンタリー映画ではない。
しかし、ファンタジー映画でも、ましてプロパガンダ映画でも、ない。
試写会を拝見させていただいた。
試写後に監督は、本作の作成前に北朝鮮側の映画会社と事前に幾度も打ち合わせを行い、政治的なものにはしないと約束し、こういう人物を撮りたいと意向を伝え、双方問題ない形で撮影を行った旨述べていた。
本作は、いわば「映画監督」として撮りたいものと、北朝鮮側が見せたい、あるいは見せても構わないものの、最大公約数的なところで生まれたもののように思われる。
では、そこに見るべきものは何もないか、答えは否、である。
「北朝鮮の庶民の生活」との触れ込みを聞けば、飢えや弾圧に苦しむ庶民や独裁体制の恐ろしさを告発するような映像を「期待」してしまう。
他方で、2千万人を超す人々が一国の内で暮らすのであれば、そればかりなはずもない。
この映画に映される人々は、確かに北朝鮮側が映画化されて問題ないと考える比較的豊かな、あるいは「従順な」人々かもしれない。
が、仮にそうだとしても現にそうして生活している人々がいることに変わりはなく、また、そうした人々の生活すらも謎のベールに包まれている。
断片的ながらもそのベールを剥いだ本作は大変興味深かった。
有り体な感想を言えば、日本のテレビによくある、芸能人が田舎や外国を訪ねて現地の人と交流するような旅番組を観ているかのようだった。
政治的な事情を取り払い(あるいは行間に埋めて)、ライトなテイストで見知らぬ生活を紹介する、そんな印象である。
個人的に惜しむらくは、映画に登場する人々が北朝鮮の中で相対的にどのような位置にあるかわからず、例えば平均年収に対してどの程度の年収かなど統計的なデータが有れば、鳥瞰的な視点が加えられたように思う。
それをすると報道的すぎて監督の意図する「映画」ではなくなるかもしれないが。