2021ウナギネマvol.21『バレンタイン一揆』
今からちょうど10年前の日本では「フェアトレード」という言葉もまだ認知されていなかったでしょう。
そのような中で、カカオ豆の産地であるガーナを訪れ、児童労働の現実と向き合った3人の女の子たち。
一人でも多くの人にこの現実を伝えようと「バレンタイン一揆」を起こします。
バレンタインデーを間近に控えた銀座の街角に立つ女の子たち。
街ゆく人にフェアトレードのチョコレートを選ぶように訴えます。
しかし、残念なことに彼女たちの声に耳を傾ける人は少数でした。
SNS全盛の今なら「#バレンタイン一揆」とタグ付けして発信すれば、もっと多くの賛同を得られたことでしょう。
彼女たちに賛同してくれたのは60名ほどだったそうです。
しかし、何よりも大切なのは、60名という結果ではなく、彼女たちがきちんと行動に移すことができたことでしょう。
自分の心を刺激する情報に出会っても、私たちの多くは行動に移すことなく終わってしまいます。
世の中で起きている様々な課題に心を動かしても、それはアクションにならずに消えてしまう。
どんな小さいことでもいいから何か行動してみる。
言葉で言うのは簡単ですが、実際にはとても難しいことを私たちは体験として知っています。
スウェーデンの若い活動家グレタ・トゥーンベリさんの名前を知らない人は少ないでしょう。
気候変動に対する取り組みを求めてFFF(Friday For Future)を始め、今や世界中に広がる活動となっています。
そのスタートはひとりぼっちでの学校ストライキでした。
この『バレンタイン一揆』に登場した3人の女の子はその後どうだったのか。
調べてみると、驚きの(いや、期待通りの)事実を見つけました。
※残念ながら情報見つけられたのは以下のおふたりでした。
もっとも年長者だった藤田琴子さんは「いちほの会」を立ち上げて活動されています。
一時保護所を子どもたちが安心できる場所に。
様々な課題のある一時保護所のあり方を改善するために多くの人がここに集っています。
いちほの会公式ホームページ
https://ichihonokai.org/
当時高校3年生だった志賀アリカさん。
なんと2021年に長野県小布施町の図書館長に最年少で就任していました。
彼女については、以下のインタビュー記事がとても参考になります。
人に優しい変容の場を作りたい~好奇心を育む環境づくり~
https://www.katsuiku-academy.org/media/shiga-arika/
自分の思いを社会に対して行動として示していく。
私たちの日本にも、しっかりとグレタさんはいました。
おそらく他にも多くのグレタさんがいることでしょう。
ミレニアル世代、z世代と呼ばれる若者たちの活躍には目覚ましいものがあります。
「老いては子に従え」ということわざがあります。
私たちの社会の未来は、若い世代がしっかりと導いてくれることでしょう。
次回のウナギネマは、2022年2月19日(土)『気候戦士~クライメート・ウォーリアーズ~』
地球が危ない 人類が危ない
気候変動を止める 私たちは挑む
気候変動を止める気候活動家(気候戦士)たちの挑戦に密着したドキュメンタリー
ぜひ次回のウナギネマもどうぞお楽しみに。
詳細・ご予約はこちらからどうぞ!
https://2021unaginema22.peatix.com/
自分の知らない社会問題と向き合いたい、そんな方におすすめの映画です。