会場が縦長で段差もなく、考えていたより多くの方にお集まりいただいたので(定員の100人に達しました)、字幕が読みにくいなどもあったと思います。そうでなくでも情報量が多くテンポも早いので、皆さん大変そうでした。公開当時も思いましたが、解説などのパンフレットがあったらみんな買っていることでしょう。
上映の後に、武器取引反対ネットワークの杉原浩司さんに講演いただき、映画の解説と現在の状況も踏まえて説明していただいたので、ようやく理解できたとの声も。
世界の首相たちが安全保障を口実に、軍需産業と深く結びついてお互いの利益を得るという構造に怒りを覚えます。
ーー以下観覧者の感想ーーー
「1度見ただけではちゃんと理解できませんでしたが、本当にひどいことが行われてきて、現在も続いていることが、悲しみと怒りでいっぱいになりました」
「武器商人によって多くの人の命が奪われたり、今も武器によって苦しんでいる人がいることを知った。今日のような機会を作り、自分以外の人にこの映画を見てもらいたいと思った」
「死の商人という明らかな悪事が、どうしてビジネスとして成り立つのか不思議でしたが、想像以上に大きな国ぐるみのたくらみであることがわかり、改めて恐怖を覚えました」
「恐ろしい現実を知りました。字幕が見にくく細かいことはわかりませんでしたが、その恐ろしさ、政治家のきたなさはわかりました。
武器見本市を国内でやることは、平和憲法のある日本なのに信じられません」
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映画の中で、イスラエルが2年毎にガザ地区を攻撃し、直後に行われる武器見本市で『この武器の性能は、戦地で実証済みだ』とアピールするとの告発がありますが、それはまさに、幕張メッセで行われてきた武器見本市で繰り広げられてきたセールストークです。この1年4ヶ月もの間虐殺されたり、尊厳を奪われたりした人々のことを思うと、こんなことは許されないと、改めて思いました。
紛争や戦争はなぜなくならないのか?無くすためにはどうすればいいのか?武器取引のもたらすもの・・・いろいろと考えるきっかけになったら幸いです。
日本も、殺傷武器輸出が可能になり、戦闘機の三国共同開発もできるようになりました。杉原さんの講演でそのような現状も学習し、映画のの世界が日本でも現実になりつつあるように感じられました。古い映画ですが、今こそ多くの人に見てもらいたい作品だと、強く思いました。
今、米国は台湾有事を煽っており、日本は巻き込まれそうです。そうなったら死の商人は喜ぶことでしょう。
映画の冒頭と最後に挿入された映像に救われた思いがしました。第一次大戦の硬直した前線でクリスマスに武器を捨て、互いに駆け寄り抱擁しあった兵士達、初めに武器を捨てて敵に身をさらした兵士の勇気を思います。現実の歴史を知ると暗い気持ちになってしまいますが、私はこの兵士の勇気に学びたいです。
この映画は恐怖と不安をあおる者の存在を教えてくれました。煽りにのせられず、冷静になって平和を求めたいです。