「なんてお笑いに一途な男なんだろう」。それが芸人・村本大輔に対する私の印象だ。
最初の撮影地はニューヨーク。コメディ修行に打ち込む村本さんに圧倒された。アイデアを思い付くと道端に座り込んでメモを取り、レストランでは店員相手に英語でネタを試す、毎晩コメディクラブに立ちネタを磨く。そして日本に帰ると全国を回り年間およそ600ステージをこなす。
映画は、そんな人生をコメディに捧げる彼の熱と純粋さの結晶です。 ― 監督 日向史有
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About the film
嫌われ芸人、炎上芸人・・・。政治的な発言をきっかけにネットで炎上し、ついにはテレビから消えたお笑いコンビ“ウーマンラッシュアワー”村本大輔。テレビに居場所を失った彼は劇場、ライブに活路を見出し、自分の笑い”スタンダップコメディ”を追求する。本場アメリカへの武者修行、韓国での出会い、パンデミックの苦悩、知られざる家族との関係。世間から忘れ去られた芸人の真実に『東京クルド』の新鋭ドキュメンタリスト日向史有が迫った3年間の記録。
More info
世間は彼の事を、嫌われ芸人、炎上芸人と揶揄する。彼のことが大嫌いなアンチ村本も多数存在する。テレビで政治的なネタを繰り返したことで、テレビ局が使いにくいから干されたのだと言うと、いや単に面白くないからでしょ、と返される。本当にそうだろうか?彼が独演会を開催するとLINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)が札止めとなる。そう言えば最近テレビで見ないな…。本当にそこにメディアの忖度は働いていなかったのだろうか。しかし、もはやそんな事はどうでも良いようだ。テレビに居場所を失った彼は日本ではなく世界に目を向けたのだ。世界は広い。そう言うと今度は、日本で通用しなかったから逃げたんでしょ?とまたもや返されるかもしれない。アンチの皆さん、それももうどうでも良いのです。間違いないことは村本が世界に出てお笑いを追求している。自身がメディアとなって日本ではタブーとされていることを表現するためにもがいている。そしてもう一つ間違いないことは、彼は日本のテレビから、消えた=言葉を消された。この国ではミュージシャンやタレントが政治的な発言をするとメディアから消えることがある。お茶の間に問題提起の声は届かなくなる。彼を毛嫌いしている皆さん、是非スタンダップして、この映画で彼のコメディ=言葉に触れてみませんか。
■ウーマンラッシュアワー
村本大輔(ムラモトダイスケ)福井県出身1980年11月25日生
中川パラダイス(ナカガワパラダイス)大阪府出身:1981年4月12日生
大阪NSC22期生の村本大輔と23期生の中川パラダイスが2008年9月に結成。2009年「笑わん会第10回」優秀賞、「第7回MBS新世代漫才アワード」 第2位、2010年「第31回ABCお笑い新人グランプリ」 審査員特別賞、2011年「第32回 ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞を獲得、2013年「第43回NHK上方漫才コンテスト」「THE MANZAI 2013」で優勝を果たす。2016年6月から2019年9月まで「AKBINGO!」(日本テレビ系)の2代目MCを務める。村本は講演会やスタンダップコメディのライブといった活動を積極的に行い。2023年にアーティストビザを取得し、2024年より「世界的なコメディアンになる」と宣言し活動の拠点をアメリカに移している。現在コンビでの活動は休止中で、中川は声優や芝居の仕事もこなしている。
■監督:日向史有(ヒュウガフミアリ)
2006年、ドキュメンタリージャパンに入社。東部紛争下のウクライナで徴兵制度に葛藤する若者たちを追った「銃は取るべきか」(2016年・NHK BS1)や在日シリア人難民の家族を1年間記録した「となりのシリア人」(2016年・日本テレビ)を制作。長編版『東京クルド』(2021年)が全州国際映画祭で特別審査員賞などを受賞。「村本大輔はなぜテレビから消えたのか?」(2021年・BS12)は衛星放送協会オリジナル番組アワードグランプリ受賞。本作『アイアム・ア・コメディアン』は2022年東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門で日本初上映された。
Data
| 原題 | アイアム・ア・コメディアン | 製作年 | 2022年 |
|---|---|---|---|
| 製作国 | 日本・韓国 | 制作 | 株式会社ドキュメンタリージャパン |
| 配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 108分 |
Cast & Staff
| 監督 | 日向史有 | 製作総指揮 | |
|---|---|---|---|
| プロデューサー | 石川朋子、植山英美、秦岳志、ゲーリー・ビョンソク・カム、企画プロデューサー:檀 乃歩也 | 原作 | |
| 脚本 | 音楽 | 増子彰(東京サウンド・プロダクション) | |
| 撮影 | 金沢裕司 | 編集 | 斉藤淳一 |
| キャスト | 村本大輔(ウーマンラッシュアワー)、中川パラダイス (ウーマンラッシュアワー)他 | ||
Review(1)
26/01/05 09:53
上映者の声
村本大輔さんのライブは、この夏、白老で一度観たことがあります。
鋭く、繊細なライブでした。
今回の映画では、ステージに立つまでの緊張感や、一人で背負うものの大きさが伝わってきました。
映画は、村本さんと福島との出会いから、原発立地県・福井の出身であること、在日朝鮮の人たちとの出会い、そして韓国へと続いていきます。
知らないことや気になることがあれば、実際にその場所へ行き、人に会い、話を聞く。
その「知りたいところへ行く強さ」が印象に残りました。
一方で、ご両親との関係も含め、村本さんの個人的な姿を追ったドキュメンタリーでもありました。
「個人的なことは、政治的なこと」
そんな言葉が浮かびます。
もう一つ印象に残ったのは、スタンダップコメディと「笑い」の力です。
映画に登場する黒人女性のコメディアンは、差別される側から、自分たちが置かれた厳しい現実を、ぎりぎりの笑いに変えて語ります。
笑っているうちに、自分が経験したことのない誰かの立場を想像させられる。
深刻な問題も、笑いだからこそ届くことがあるのかもしれません。
「笑い」から、想像力を生み出す。
映画には、コロナ禍というエンターテインメントにとって厳しい時代をくぐり抜ける村本さんの姿も映し出されています。
「暗い夜だからこそ、星は美しく輝く」
そんな村本さんの言葉も印象に残りました。
映画の中の時間から、さらに年月を重ねた「今」がある。
そう思うと、この作品は一人の表現者のある時期を切り取った記録のようにも感じます。
上映後の感想は賛否両論でした。
それも含めて、観た人それぞれに何かを残す映画なのだと思います。
そして私は、また村本さんのライブに行きたくなりました。
あの鋭く繊細なライブを、北海道で。
今の村本さんのスタンダップコメディを、もう一度観てみたいです。
もし、ライブありそうでしたら情報教えてくださいね
以下、参加者さんの感想です。
■日本のお笑いにはあまり興味がないので村本氏が消えた理由は知りませんでしたが、面白く鑑賞できました。コメディアンとして伸びるかと言われれば?ですが、政治的は発言を嫌う風潮はほんとうによくないです。政権にこびるロックミュージシャンも最低。
■SNSで村本さんを見ていて好きだったので参加しました。9年前、私が、がんの手術をするときに、長男と「俺、喪主?」というやりとりをしたことを思い出しました。
■4年前に母が亡くなったときのことを思い出しました
村本さんの人気があるのだなと改めて思うのと、お人柄が親しみやすくて個人的にとても面白かったです。
差別や偏見に対して、社会に対して真摯にスタンダップコメディを通して自分のできることを貫きとおす姿勢に学ぶところが多かった映画でした。
終わったあと、輪になって思ったことを真ん中に置いていきます。(話しても話さなくてもOK)
同じものをみても、印象に残るシーンは十人十色。それがよくわかるこの時間を、とても大切にしています。映画にも出てきたコロナで大きな舞台が中止になっていくシーン。
「まさに、僕、あのチケット買っていたんですよね」
「わたし、この間、村本さんのライブ聴きにいきました!」
そんな当事者の方も。
中には、親子関係のシーンに、キューっとなったという方も。ドキュメンタリー映画を通して、同じ人はいないこと。感じ方がそれぞれあることを体感します。違いがあっていい、そんな感じ方、見方があるのだなぁと感じられる時間となりました。
以下、ご本人の感想です。
---
楽々テラスにて「I am a comedian」を見た。
私含め4人。
終わってから、同じテーブルでカレーを食べたり、コーヒーを飲んだり、お裾分けのチョコや八ツ橋を食べながら徒然におしゃべり。
たまたま偶然、同じ時間に隣り合って、時間と対話を分かち合うのは心地よいものだ。
さて、映画。
村本大輔さんの出身地は福井の大飯原発のそば。
アメリカに渡って、1人で頑張ってて偉い。
アメリカでもコメディアンの友達ができててよかった。
親身にネタの英語化につきあってくれる友達がいてよかった。
カトリックの牧師ネタで盛大に滑っていて、
「それ、めっちゃあるあるで、こっちではフツーだから誰も笑わんよ。それより自分のことで攻めていかないと」
みたいに女の子にたしなめられてて。
その後に作った、ニューヨークに渡った日本人芸人ならではの視点でのネタを披露したら、ドッカンドッカン受けてて。
よかったよお。
やっぱり、自分にしかできないことをやるって、こういうことなんだろうな。
彼の渾身の政治ネタが見たい。
テレビでは見られないものが見たい。
生きてると、
見ないようにしてること。
見なかったことにしてること。
が、いっぱいある。
その理由は、
平穏にくらしたいとか、
今やっとかなきゃいけないことがあるとか、
疲れてるとか。
それが自分の選択なんだけど。
村本さんはそうじゃない。
すごいと思う。
日和らないのがすごい。
でも、そういう人なんだよね。
そのように在ることが自然というか。
現在テレビの中に存在しているのは、そうでない人のみ、と言っていいと思うので、それと真反対の行動をしている村本さんを見て、スッキリして、爽やかな気持ちになった。
お笑いという表現を介して、人の意識を変えて、そこから空気を変えて、その手段によって変えたい。
そう主張する、その考え方はすごくまっとうで健康的で、賛同できる。
がんばってほしい。
変えてほしい、本当に。
ふとしたときに、
「あれ、そういえば、これってこういうこと?」
みたいに思い出せるといいと思う。
ただ、ちょっと私の耳もだいぶ老化してきて、聴力が落ちてきているので、あの早口の喋りを聞き取って、瞬時に理解できるか。
それが心配である。
帰ってから、Googleマップで大飯原発の場所を調べた。
こんな半島みたいになっているところが福井県にあったのか。
京都の伊根とか天橋立と結構近い。
知らないことがいっぱいだよ。
知ることが大事だよ。
全部を知ってるわけないんだから、少しずつでも知ってることを増やして、思いを馳せることが大事だよな。
映画を見て、知らなかったことを一つ知る。
それだけでも、見る意味はあるんだと思う。
あと、思い出した。
「障害者は絵が描けないといけないのか?」
いや、ええやろ。
なんかの才能なきゃいけないことない。
ただそれでいいんだ。
的な主張もあった。
それも賛同できる。
何かができるから価値があるんじゃなくて、別に何ができなくてもええやろ、という話。
こういうのも、好きだなと思った。
画面の中の村本さんは、お酒を飲みすぎてるように感じたので、ちょっと心配。
健康も大事やで。













集客が ゼロという 残念な結果となりました。