テスト期間ということもあり、事前の申し込みに比べて参加人数が少なかったことが反省点ですが、それでも関心を持つきっかけを作れたことが嬉しかったです。
中東政治や植民地支配と紛争に関する研究を行っている博士課程の学生に、映画の後パレスチナの歴史や現状を共有してもらいました。若者の声で発信できる良い機会だったと思います。
映画は日英字幕をつけてくださり、来ていた留学生も楽しんでいました。初めて関心を持った、という日本人の学生もいて、福岡で若者や学生に関心を持ってもらう一歩を踏み出せたと思います。
救急外科医になる夢を叶えるためにガザ地区に留学したイタリア人医学生の葛藤や成長を描くドキュメンタリー。
©2021 Arpa Films
救急外科医を目指し欧州から初の留学生としてガザへ
イタリア人医学生のリッカルドは、奨学金を得て留学することを決意した。行き先は紛争地域であるガザ地区。友人たちは彼の安全を心配し、動揺を隠せない。しかし将来は救急外科医になりたいと考え、爆発性弾丸による外傷についての論文を書いている彼にとってのガザ行きは、医師となるための実践経験になる。周囲をフェンスで封鎖された「天井のない監獄」と呼ばれるガザに入るのは容易ではない。イスラエル、パレスチナ自治政府、そしてハマスの3つの異なる当局からの許可を得なければならないからだ。極めて複雑なプロセスを経て、欧州から初の留学生としてガザ・イスラム大学に到着すると、学長に歓迎され、ガザ内外のメディアから次々とインタビューを受けることになる。
緊迫する医療現場で医師となる決意を固めていく
多くの期待と注目集める彼はプレッシャーを感じ始める。救急医療の現場に入り、本当に外科医に向いているのかと自らに問うなど、不安やストレスに潰されそうになる。悩むリッカルドを救ったのは、同じく医師を目指す医大生サアディなどのパレスチナ人の若者たちだった。やがて片言のアラビア語を話す彼は現地で人気者となり、徐々に自分の居場所を見つけていく。しかし、イスラエルとの紛争が再燃すると、リッカルドは難しい選択を迫られる。安全のためガザを一時的に離れた彼は、ガザを出られない友人達に心配を募らせる。しばらくしてガザに戻り、無事だった仲間との再会を喜び、絆を深めていく。そしてすぐに、緊迫する救急医療の現場へと飛び込み、傷ついた人々の治療に当たっていく。至近距離で爆撃を受ける体験をしながらも、彼は救急外科医になる決意を固めていく。
原題 | Erasmus in Gaza | 製作年 | 2021年 |
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製作国 | スペイン | 制作 | アルパ・フィルムズ・プロダクション |
配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 88分 |
監督 | チアラ・アヴェザニ、マッテオ・デルボ | 製作総指揮 | |
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プロデューサー | エヴァ・フォンタナルス | 原作 | |
脚本 | チアラ・アヴェザニ | 音楽 | ミケーレ・ストッコ、ミルコ・カルチェン、 アレッサンドロ・グロッソ |
撮影 | マッテオ・デルボ | 編集 | アントニオ・ラッブロ・フランチャ |
キャスト | リッカルド・コッラディ-ニ、サアディ・イェヒア・ナクハラ |
24/07/30 17:34
・Aさん
映像を通して、ガザ地区ではいつ爆撃されるかも分からない現状であり、それに対しての恐怖心を日々感じている。日本は憲法9条があるため、戦争をすることはないが、ガザ地区ではこのような憲法はないため、爆撃は無差別にやってくる。そのためいつ命が無くなるかも分からない。また、その影響によって日々の生活に苦しむ人もいる。このような状況だと、人権が保たれていないと感じた。支援募金などを通して、少しでも苦しい生活が楽になるように協力して行きたい。
・Bさん
ガザの現状を知り、私は平和の重要性を考えた。ガザのように夜に爆弾が飛び、いつ自宅に当たってしまうか分からない状態、また、自宅がなくなってしまうかもしれない状態で過ごすことは精神的、身体的につらい状態であると考えた。そして、現在のリッカルド・コッラディーニさんのメッセージから、平和を求めることの大切さを学んだ。私たちの世代は戦争を経験していない人々が多い。そのため、未来でも平和のままでいられるように戦争の悲惨さを伝えていきたい。そして、現在戦争を行なっている国は一刻も早く終戦し、少しでも多くの人々が安心して暮らしていけるようにするべきであると考えた。