救急外科医になる夢を叶えるためにガザ地区に留学したイタリア人医学生の葛藤や成長を描くドキュメンタリー。
Screening Information
- 2024/11/30
- [ 埼玉県 ] 第三映画館
- 2025/01/11 ~ 2025/01/11
- [ 愛知県 ] 医学生 ガザへ行く 自主上映会
- 2025/02/21
- [ 埼玉県 ] ここさんぽ「医学生 ガザへ行く」映画上映会
News
- 2024/08/01
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- 6月より年間ライセンス対象に!映画『医学生 ガザへ行く』
©2021 Arpa Films
About the film
救急外科医を目指し欧州から初の留学生としてガザへ
イタリア人医学生のリッカルドは、奨学金を得て留学することを決意した。行き先は紛争地域であるガザ地区。友人たちは彼の安全を心配し、動揺を隠せない。しかし将来は救急外科医になりたいと考え、爆発性弾丸による外傷についての論文を書いている彼にとってのガザ行きは、医師となるための実践経験になる。周囲をフェンスで封鎖された「天井のない監獄」と呼ばれるガザに入るのは容易ではない。イスラエル、パレスチナ自治政府、そしてハマスの3つの異なる当局からの許可を得なければならないからだ。極めて複雑なプロセスを経て、欧州から初の留学生としてガザ・イスラム大学に到着すると、学長に歓迎され、ガザ内外のメディアから次々とインタビューを受けることになる。
More info
緊迫する医療現場で医師となる決意を固めていく
多くの期待と注目集める彼はプレッシャーを感じ始める。救急医療の現場に入り、本当に外科医に向いているのかと自らに問うなど、不安やストレスに潰されそうになる。悩むリッカルドを救ったのは、同じく医師を目指す医大生サアディなどのパレスチナ人の若者たちだった。やがて片言のアラビア語を話す彼は現地で人気者となり、徐々に自分の居場所を見つけていく。しかし、イスラエルとの紛争が再燃すると、リッカルドは難しい選択を迫られる。安全のためガザを一時的に離れた彼は、ガザを出られない友人達に心配を募らせる。しばらくしてガザに戻り、無事だった仲間との再会を喜び、絆を深めていく。そしてすぐに、緊迫する救急医療の現場へと飛び込み、傷ついた人々の治療に当たっていく。至近距離で爆撃を受ける体験をしながらも、彼は救急外科医になる決意を固めていく。
Data
原題 | Erasmus in Gaza | 製作年 | 2021年 |
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製作国 | スペイン | 制作 | アルパ・フィルムズ・プロダクション |
配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 88分 |
Cast & Staff
監督 | チアラ・アヴェザニ、マッテオ・デルボ | 製作総指揮 | |
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プロデューサー | エヴァ・フォンタナルス | 原作 | |
脚本 | チアラ・アヴェザニ | 音楽 | ミケーレ・ストッコ、ミルコ・カルチェン、 アレッサンドロ・グロッソ |
撮影 | マッテオ・デルボ | 編集 | アントニオ・ラッブロ・フランチャ |
キャスト | リッカルド・コッラディ-ニ、サアディ・イェヒア・ナクハラ |
Review(1)
24/07/30 17:34
上映会主催者の声
また、主人公のリッカルドさんのコメントも
パワフルでした。
以前中東(ガザにも)にいらっしゃったことのある方、
ガザの状況の勉強会等を主催している方、
特に知識はないが日本で報道される情報に
疑問を感じている方等々、
それぞれの方が、映画を視聴し感じたことを
お話し合いしました。
なかなか自分事に落とし込むのが、むづかしいですね~!!!
普段の生活は私達と変わらないが、空爆されると一遍します。
何がこのような状況になったかを丁寧にみなさんと
お話しできる機会に感謝!!
『0円食堂』も本当に素敵な場、時間と料理になりました。
8名のみなさん、楽しく、わいわいと、美味しい料理と
お話しに感謝!!!
ありがとうございます。
みなさん、顔晴れ!!! O(^O^)O
上映会には、学生・教職員合わせて46名が参加しました。
本学にもパレスチナの留学生が複数在籍しており、上映後に行ったシネマダイアローグでは、パレスチナの留学生に、パレスチナの歴史的背景や地理的状況を説明してもらい、参加者と一緒に課題や今後できることなどを考える機会となりました。
映画に対する参加者の声(感想・意見・印象に残っていること)を一部紹介します。
・より近い視点からガザ問題について考える機会となった。実際の現場の映像や爆撃の映像などの戦争の現状とそのような状況で営まれる人々の生活を近い距離から見ることがで、私自身ができることを考えて、できることを見つけるために問題について調べたいと思えた。
・ガザの医療現場で活躍する医療スタッフや現地の医学生の状況がシエナからの短期留学生の目線で描かれており,興味深く拝見致しました。
・ガザでの生活の残酷さ
・「最悪なのは、サアディやアダムには帰る家がないことだ。」という台詞が印象的。
・爆撃がいつ来るかにかかわらず、人々が笑顔をみせている瞬間が多かったこと
・ガザの人々が空爆中も冗談を言って笑い合っていたシーンが最も印象に残りました。空爆や戦争が彼らにとって身近なことであるという事実を暗示していると思いました。
・ダンスシーンが非常に印象的だった。苛烈な日々においても切実な生活が送られているというあまりに普遍的なことを意識せざるを得ず、報道等で目にする現実の背景をつねに想像したいと心より思った。
・リッカルドが、実際に爆撃を受けて脚の中に銃弾が埋まった患者や脚を切断した患者に出会って驚きや動揺を隠せていなかったシーン。普段紛争が無い地域で過ごしていた人にとって、実地に赴かないと理解し得ない残酷さや悲惨さがにじみ出る光景であり、もし自分が同じケースに出くわしたら、リッカルドと同じ感情を抱くと思う。
・医師の宣誓が、ガザでの殺戮を続けるネタニヤフ及びそれを容認するイスラエル国民を、倫理的・思想的に完膚なきまでに批判しつくす内容であったこと。
・自分が実現したい夢や目標があろうと、しがらみが多いが故に努力を続けることは難しい。それでも現実と向き合い、実践経験を通じて強い覚悟を持ったリッカルドさんは強い人だと思いました。
ありがとうございました。
この度は,「医学生 ガザへ行く」の学内上映に関し,格別の便宜をはかって頂き,深くお礼申し上げます.
学内上映会は,2024年7月28日午後に,Yotubeのインタビュー動画と併せて上映し,大学試験期間中であったにも関わらず,大学生11名と教職員4名が参加しました.上映後,40分程度意見交換のミーティングも行いました.上映後のアンケートでは,
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・ガザに関して連日のニュースで心が慣れてしまっていると改めて気づかされました.私にできる子とは何か考えつづけたいと思います.
・ガザでは,そこに住む人の日常があって,しかし,その人々の意志に反して,壁に閉じ込められているということが映画を観て伝わりました.自分で,ガザのこと,今起こっていること,日本政府にすべきことを考えてみようと思います.
・リッカルドさんが爆撃でベツレヘムへ逃れることができたのに対し,ガザの友達はできないことに苦しく思いました.患者の方々が,脚に弾を受けているのが移動しづらい身体でデモに参加できなくなることを試みているのかなと思いました.映画の中でだけでさえ見ているのが苦しいことが,もっとひどい状況で今も続いていることに言葉が出ません.
・経過観察など治療のために来院した患者さんの切断された脚を見て,その人が生き残っても,その状態が今後ずっと続き,以前の自分のままではいられないことに気づいて,自分がその情報を得る一瞬性と患者の負傷の永遠性にギャップを感じた.
・ガザの日常生活のすぐそばで爆撃が起こっていることが分かった.最後のリッカルドさんのメッセージが印象的
でした.
・イスラエルの攻撃に対して,屈せず戦い続けようとしているガザ地区の人々の姿が印象に残りました.自らの死や知人の死が近くにある中で,勇敢であろうと言っていたのが,絶望的な状況でも平和の希望を捨てない気持ちが表れていて,人として尊敬の念を抱きました.とてもリアルにガザ地区の人々の様子を描いていて,どうすれば平和を取り戻せるのが考えさせられました.撮影者の近くにもミサイルが着弾して,戦争の悲惨さを改めて感じました.
・ガザ地区という場所で,移動が難しい中でも医療の観点から使命感を持って働く若者の姿が印象的でした.ドキュメンタリーを通じて実体に近い状況を知ることができて良かったです.
・作中,リッカルドが「また戻ってきたい.そのころには占領は終わっているだろう」と言ったのに対し,相手が「I dream」と言った事がとても印象に残っています.終盤の爆撃の場面と穏やかで友人と笑いあう日常がガザでは隣りあっているのかと思うと,声を上げないといけないと強く思いました.
・リカルドさんはガザで医師としての技術だけではなく,人間(平和を求める人間)としても学んだのだと感じた.
・途中から拝見したのですが,今のガザの状況が昨年よりもずっと前から存在したこと,ガザの人々の日常の中に穏やかに時間と切迫した時間が切り離せない形で共存していることが分かりました.この映画を見ることができてとてもよかったと感じています.
・ガザ地区の戦争は何十年も前から続いており,それが今になってより過激になって,やっと世界中で注目されるようになったのは知らなかった.現場の前線である医療に携わり,平和のために闘うリッカルドさんの姿に感動した.私たちが同じ地球上で,このような事態が起きているという事実を知る機会はとても大切だと思う.もっといろいろな人に見てほしい.
・寝る場所のすぐ近くで建物が爆発したシーンが衝撃でした.日常が脅かされる生活は精神的に苦痛だと思います.耐えられない痛みの中,生活を送られる人々がいなくなって欲しいです.
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というご感想でした.終映後,年配の大学聴講生も含めて,ご都合のつく参加者5名に残って頂いて感想の共有と意見交換を行いました.上記のことに加えて,
・日本は武器供与をしていないものの,日米同盟などで戦争には加担している側である.日本でも戦争を直接知っている人が少なくなり,怖さが伝わっていない.これは教育の問題でもある.
・デモ参加の若者の脚が狙われていることは知っていたが,実際の治療シーンを見て,本当に脚の中で爆裂するような銃弾が使われていることをリアルに理解することができた.
・「境界」のデモに行かなくても死ぬような状況で,ガザの人たちは,どうせ死ぬなら抵抗したいという気持ちになるのではないだろうか?
という意見が出ました.
今回の学内上映会で,その意義が大学生たちに強く伝わることが分かりました.また,彼らが上映前にはガザの状況が昨年10月から起きたことだと思ってことも印象に残りました.歴史的な部分も含めて,広い視野を持ってもらえるように伝えていくことが大事であると改めて思いました.今回は,本年度のキックオフとして企画を致しましたが,継続して上映と,それが社会活動につながるように機会を作りたいと考えております.今後のご支援をよろしくお願い致します.
成蹊学園サステナビリティ教育研究センター
大学生プロジェクト
宮下 敦(文責)
加藤 美和
・Aさん
映像を通して、ガザ地区ではいつ爆撃されるかも分からない現状であり、それに対しての恐怖心を日々感じている。日本は憲法9条があるため、戦争をすることはないが、ガザ地区ではこのような憲法はないため、爆撃は無差別にやってくる。そのためいつ命が無くなるかも分からない。また、その影響によって日々の生活に苦しむ人もいる。このような状況だと、人権が保たれていないと感じた。支援募金などを通して、少しでも苦しい生活が楽になるように協力して行きたい。
・Bさん
ガザの現状を知り、私は平和の重要性を考えた。ガザのように夜に爆弾が飛び、いつ自宅に当たってしまうか分からない状態、また、自宅がなくなってしまうかもしれない状態で過ごすことは精神的、身体的につらい状態であると考えた。そして、現在のリッカルド・コッラディーニさんのメッセージから、平和を求めることの大切さを学んだ。私たちの世代は戦争を経験していない人々が多い。そのため、未来でも平和のままでいられるように戦争の悲惨さを伝えていきたい。そして、現在戦争を行なっている国は一刻も早く終戦し、少しでも多くの人々が安心して暮らしていけるようにするべきであると考えた。