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グリーン・ライ~エコの嘘~

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監督:ガリー・キーン、アンドリュー・マコーネル

グリーン・ライ~エコの嘘~

ジャンル 環境 多様性 社会変革 問題解決
時間 97分 製作年2018年  監督 ヴェルナー・ブーテ

監督が世界一周しながら「エコの嘘」の実態を体当たり取材!
この映画を観たら気軽にスーパーで買い物できなくなるかもしれない。

Screening Information

上映会 開催者募集

©e&a film

About the film

スーパーで見かける「環境に優しい」商品。
商品を買うと世界を救えるは本当?確かめるため監督自身が世界一周調査の旅へ出る。

「環境に優しい」「サステナブル」耳触りの良い言葉の裏側に隠された残酷な真実に迫るドキュメンタリー。

More info

スーパーで見かける「環境に優しい」商品。買うだけでオランウータン、海、そして熱帯雨林まで救えるというが本当だろうか?確かに「お買い物は投票」というように一人ひとりの消費行動は企業に影響を与える力がある。でも、本当に正しく消費するだけで世界を救えるのだろうか?ヴェルナー・ブーテ監督は、グリーンウォッシングの専門家カトリン・ハートマンとスーパーを訪れ、カップスープ、ピザやドレッシングなど多くの既製品に「持続可能な」と表示のあるパーム油が使われていることを知る。「持続可能なパーム油なんてない」と主張するカトリンに驚き、実態が知りたくなった監督は世界一周航空券を買い、ハートマンと一緒に旅に出た。

2人がまず向かったのは、パーム油の生産量世界一のインドネシアだ。現地の活動家の案内で、数日前まで熱帯雨林だったがパーム油農園を拡大するため企業により不法に焼き尽くされた土地を訪れると、監督はその痛ましい惨状を見て絶句する。どうしても普段の買い物と、森林破壊が結びつかない。どうすれば環境破壊をせずに済むのか?買わないことなのか、正しい消費の選択をすることなのか? 2人はブラジル、ドイツ、米国を巡って、様々な業界の実態を調べていく。そして著名な学者ノーム・チョムスキーなどに解決方法を聞きに行く。持続可能な未来のために、私たち一人ひとりがどう行動するべきか問うドキュメンタリー。

Data

原題 The Green Lie 製作年 2018年
製作国 オーストリア 制作 e&a film
配給 ユナイテッドピープル 時間 97分

Cast & Staff

監督 ヴェルナー・ブーテ 製作総指揮
プロデューサー マーコス・ポーゼー、エリッヒ・シンドレカ 原作
脚本 ヴェルナー・ブーテ、カトリン・ハートマン 音楽
撮影 ドミニク・シュプリッツェンドルファー、マリオ・ホッチル 編集 ガーノット・グラスル、ローランド・ブッジー
キャスト ヴェルナー・ブーテ カトリン・ハートマン ノーム・チョムスキー ラージ・パテル ヴィンセント・ハンネマン ディーン・ブランチャード スコット・ポーター ソニア・グァジャジャラほか

Review(2)

20/05/07 14:45

ユナイテッドピープル さんのレビュー
役立ち 学び 人生変わる
社会を持続可能な方向に導くために考案されたはずの「グリーンな」認証。その本来の意図を軽々と踏みにじる企業の利益至上主義。いわゆる一般的な生活者の目線とユーモアを大切にする監督の姿勢もあって、ニュートラルな心の状態を保ちながら深刻な実態を追体験できる優れたドキュメンタリーだ。正直に言って、エシカルな消費行動や認証ラベルの意義などについての普及活動をしてきた私は、不誠実な企業による裏切りとも取れる行為の数々に目眩がするほどのショックを覚えた。

それでも尚、私はこれからも、さまざまな認証を参考にして生活をおくるだろう。なぜなら、この地球上のたくさんの場所で起きていることに想いを馳せるとき、認証という仕組みがなければ世界はもっと酷いことになっていると感じるからだ。今の社会システムが次のステージに進むための手段としての可能性を持つ認証制度そのものを批判するだけでは、持続可能な社会づくりに貢献することにはならない。悪いのは認証そのものではなく、その仕組みを悪用する既得権益者と、認証を盲目的に信じる私たち生活者だ。私たち全員の幸せにとって欠くことの出来ない持続可能な社会を実現するには、一人ひとりが自分自身の目を、耳を、感覚を研ぎ澄ませて、真実に迫る努力をするほかないということを、改めて突きつけてくれるありがたい作品だ。

― 末吉里花
エシカル協会代表

***

危機を乗り切るためにユーモアが大切であることを、僕はグリーンランドや南米パタゴニアのフィヨルドや氷河を人力で旅した仲間から学んだ。僕にはない資質を持ったその友人は、状況が深刻になればなるほど独特のセンスを発揮して皆を笑わせた。今、人類は未曾有の危機を迎えている。状況を深く知れば知るほどシリアスにならざるを得ない。でも多くの人々は暗いニュースは好きではないし、耳に痛い話は本能的に避けようとする。大切なことは問題解決への近道を見つけることで、多くの場合、怒りよりもユーモアの方が状況を良くすることに繋がる、というのが今のところの僕の考えだ。そう言う意味でも、この映画の意義は大きい。

― 辻井隆行
元・パタゴニア日本支社長

***

“グリーン・ライ”を終結させるためには、大量消費主義と闘う原動力を、魂の底から掘り出さなければならない。わたしたちは、今この瞬間から選ぶことができる。このままウソをつき続けて金を得るのか、それとも、使命に従い自らの命を全うするのか。

― 井出留美
食品ロス問題ジャーナリスト

***

SDGsの影響で、遂に大企業もサステナビリティを掲げるようになったが、すべてを鵜呑みにしてはいけない。この映画が暴くその事実を知って「消費する恐怖」がより高まった。さあ、あなたはこれからどうする?

― 四角大輔執筆家・森の生活者

***

その他レビュー
https://unitedpeople.jp/greenlie/rv

24/06/09 18:46

ひろんた村母屋 さんのレビュー
元気 学び
皮肉が効いておもしろい。じゃあ、こうしましょう!と唯一の正解のようなものも用意されていない。現実らしく、もやもやとどうすれば分からないまま。だからこそ、考える。

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上映会主催者の声

上映会を主催された方の声を紹介します

常識を疑う
ひゃくすた 2024年01月20日
すごくスケールの大きな内容でしたが
1つ1つ分解して考えていったら身近な問題に置き換えることができました。
上映後に出てこられた方からもとても良かったとの声がありました。
自分たちではなかなか見ることができない場所を撮影していただき、
また、本当に起こっている出来事なのか?と信じがたい映像もありました。
今目の前にある情報を真に受けて信じるのではなく、自分自身でも調べて、判断する力をつけていかないとね、という話を会場でもしました。

サステナブルという言葉が大量消費される社会
からびなシネマ 2024年01月17日
「からびなシネマ」は、優れたドキュメンタリー作品を鑑賞し、価値観の幅を広げるとともに、感想を共有することで、多面的に物事を考える機会の提供を目的とするプロジェクトです。毎月第3水曜日に開催しています。
 3回目の今回は「グリーンウォッシュ」をテーマに選び、「グリーン・ライ~エコの嘘~」を鑑賞。
 鑑賞後、「ドイツ人の女性ジャーナリストによるストレートな企業批判に対し、ユーモラスに対応する監督の演出が興味深い」、「グリーンウォッシュは問題だが、では現在の日本の消費者はどのように行動すればよいのか?」などの感想が寄せられました。また主催者から、EU環境訴求指令案など現在のグリーンウォッシュ対策についての情報が提供されました。参加者にとって、与えられた情報を鵜吞みにせずに、それぞれが情報をしっかりと取捨選択できるリテラシーについて考える契機となればと思います。

「グリーン・ライ エコの嘘」
株式会社インコム 2023年12月19日
本日第8回めの「ももシネマ」は「グリーンライ エコの嘘」を上映させて頂きました。

エコの嘘はあるだろうと思ってはいたものの
大企業の凄まじい環境破壊は映画を見終わっても心に焼きついています。

8回に渡る上映作品を通して
地球環境について多くを学ばせて頂きました。

お客様とも問題意識を共有でき
今後の生活のなかで、
市民としてできることの実践の必要さ、大切さを
学び、時には話し合うこともでき
改めて映画を観ることによって、
見える世界が変わってくることがあるのだと感じております。

今後は月に一回ではなくなりますが
企画、宣伝の仕方を見直して
また上映させて頂きたく思っております。

楽しみに通ってくださったお客様に
感謝申し上げます。
ありがとうございました。

第47回 haishop × KITCHEN MANE ソーシャル映画祭『グリーン・ライ~エコの嘘~』
株式会社Innovation Design 2023年12月19日
以下、参加者の感想です。
ーー
映画全体を通して、「環境にやさしい」「サステナブル」と思われている会社や製品、認証などが裏側では森林を広範囲で焼き尽くしたり、炭鉱で作業員や周辺地域を汚染したりして利益を得る状況を映しており、認証マークや企業のホームページなどの表面だけでなく、より深く調べたり、仕組みを理解する必要があることを思い知らされました。消費者が選択をしなければならない状況は、制度や法律などの仕組みを根本から変えなければならず、その問題の大きさも消費者個人個人が「1人では無力」と感じてしまう要因で、また、「問題に真摯に取り組む人ほど完璧がどれだけ難しいかを知っている」という参加者の感想にも気付かされる部分が多くありました。
社会問題に関わる身として改めて考えさせられる映画だったと思います。
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映画全体を通して、「環境にやさしい」「サステナブル」と思われている会社や製品、認証などが裏側では森林を広範囲で焼き尽くしたり、炭鉱で作業員や周辺地域を汚染したりして利益を得る状況を映しており、認証マークや企業のホームページなどの表面だけでなく、より深く調べたり、仕組みを理解する必要があることを思い知らされました。消費者が選択をしなければならない状況は、制度や法律などの仕組みを根本から変えなければならず、その問題の大きさも消費者個人個人が「1人では無力」と感じてしまう要因で、また、「問題に真摯に取り組む人ほど完璧がどれだけ難しいかを知っている」という参加者の感想にも気付かされる部分が多くありました。
社会問題に関わる身として改めて考えさせられる映画だったと思います。
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少し前の映画ですが、改めて「サステナブルな」という形容詞についてよく考えるとても良い機会になりました。