沖縄では絶滅したと思われていた伝説の生き物、ジュゴン。
このジュゴンが棲む海で、いま何が起きているのか。
About the film
沖縄に生息する絶滅危惧種のジュゴンを見ようと訪れた先は辺野古。そこで目の当たりにしたのは、圧倒的な自然の美しさと、それを脅かす米軍基地建設だった。
沖縄でジュゴンを探す旅に出た木佐美有が見た辺野古・大浦湾の自然の豊かさと米軍基地建設に向けた様々な立場の人びとの声。ジュゴンとはどのような生き物なのか。辺野古・大浦湾にはどのような生物が暮らしているのか。基地建設について、自然保護団体、研究者、抗議活動に参加する市民、地元地区の住民は何を思っているのか。そして、私たちは何を守らなくてはいけないのか。沖縄の豊かな自然の中での様々な発見、体験を通してジュゴンが暮らすこの海と共に生きていくことの大切さを考えるドキュメンタリー。
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監督は受賞歴のあるクリエイティブディレクターとして20年以上、広告制作業務に携わってきたリック・グレハン。2012年、日本初となるエシカル、サステイナブルというコンセプトを掲げたクリエイティブエージェンシー、イメージミルを設立し、ドキュメンタリー番組制作、企業、NGOのショートフィルム制作やブランディング業務を行ってきた。北アイルランド・ベルファストにて、政治活動に参加する家族の下で育ったリックはアクティビストとしての顔も持つ。自分の故郷で直面してきた問題と沖縄が抱える問題の間に共通点を感じながら、ジュゴンと辺野古を題材にした本作品の制作を決めた。
Data
原題 |
|
製作年 |
2017年 |
製作国 |
日本 |
制作 |
imageMILL(イメージミル株式会社) |
配給 |
ユナイテッドピープル |
時間 |
73分 |
Cast & Staff
監督 |
リック・グレハン |
製作総指揮 |
リック・グレハン |
プロデューサー |
木佐美有 |
原作 |
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脚本 |
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音楽 |
HAIOKA |
撮影 |
リック・グレハン デビッド・ウー |
編集 |
リック・グレハン デビッド・ウー 木佐美有 |
キャスト |
木佐美有
安部真理子
石垣優
岩本俊紀
海勢頭豊
浦島悦子
島幸子
鈴木雅子
中井達郎
西平伸
波照間永吉
東恩納琢磨
細川太郎
吉川秀樹
吉田正人 ほか
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上映会主催者の声
上映会を主催された方の声を紹介します
目の覚めるような美しい沖縄の海と深く重い米軍基地問題。
同じ日本のことでありながら、
複雑で困難でどうにもならない問題のように感じてしまい、どうしても思考停止になりがちな米軍基地問題を改めて感じてみたいと思い、この映画を選びました。
上映後の感想シェア会では、
・人間の行いによっていつも必ず弱いものから影響を受けていくということ、
・この映画を見たことで、普段はあまり考えずにいた問題を改めて再確認できてよかったという感想、
・でもやっぱりどうしたらいい?なにができる?という投げかけや、その答えとして、
・今この地域にある、畑や田んぼや自然と関わりながら暮らす生き方とそのコミュニティを大切に、楽しみながら生きていくことが大事だと思う、など、いろいろな感想を頂きました。
当日は小学生も4〜5名一緒に鑑賞しました。彼らにとっては少し難しいところもあったと思うのですが、何か少しでも感じるものが残っていくとうれしいです。
辺野古があんなにキレイな海だということを知らなかった。
基地問題を抱える場所という印象しか持っていなかった。こんなにも素晴らしい海や生物たちを平気でスルーしてしまう自分たち人間の薄っぺらさにガッカリというかビックリする映画だった。
鳥羽水族館にジュゴンがいるなんて。と思ったが、地元出身の人は子供のころから見ていたので、どこの水族館にもジュゴンはいると思っていたとも。人間と同じくらいの寿命を持つジュゴン。鳥羽水族館のジュゴンに会いに行きたくなった。
辺野古もジュゴンの居心地の良い居場所であり続けてほしい。
戦後から今まで沖縄で起こっていること
基地建設による自然破壊や反対運動など
ニュースでは知ることができないようなことをジュゴンを通して知り改めて考えさせられる1本です。
あらためて沖縄辺野古の現状を学ぶことができました。
辺野古活動家を通じて
監督さんのメッセージを頂きました。
映画16人(女性10人男性6人)
0円食堂14人(女性10人男性4人)
多種多様な人の参加に感謝!!!..
当初の12時30分を越えて13時近くまで
議論も盛り上がりました。
6月に上映会をした際に、観賞いただいた沖縄出身の女性から、
辺野古問題について、沖縄の状況について、とてもわかりやすくまとまっている作品であり、また、一度辺野古に行ってみたいがなかなか行けない人のために、再上映したい、という呼びかけをいただき、再上映が決定しました。
鑑賞後の感想シェア会では、個々人の沖縄への思いや、ご家族が沖縄に住んでいるという方、実際に沖縄にいないとわからないこと(例えば沖縄では基地があるため、横切ることができない場所があるなど)など様々な意見がありました。
最後沖縄出身の方より、みんなで沖縄の歌を歌って終わりましょうということになり、「芭蕉布」の歌詞を配っていただき、マスク着用の上ではありましたが、皆で個々で口ずさむような形で終了しました。
沖縄出身の方の思いを、参加したメンバーみんなで共有できたような、思いのこもった上映会でした。
たまたま地球上で高い知能、文化を持っているだけの人類が、人類の都合だけで大自然を破壊していいのか、地球にダメージを与えていいのか、誰もが疑問に思っていることを改めて声に出して共有するきっかけを作ってくれる映画でした。