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ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~

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ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~

ジャンル 政治経済 人権 生活医療 社会変革 問題解決
時間 91分 製作年2014年  監督 マイケル・マシスン・ミラー

貧困援助がビッグ・ビジネスに?
あなたの”善意”が、誰かを傷つけているかもしれない

「この映画を観たら貧困と第三世界を決して同じ様に見れないだろう」
- マイケル・ムーア(映画監督)

Screening Information

上映会 開催者募集

(c)PovertyCure

About the film

「貧しい気の毒な人たちのために手を差し伸べよう」「彼らは無力で何もできない」

そんなイメージを謳い、繰り広げられてきた営利目的の途上国開発は、今や数十億ドルに及ぶ巨大産業となっている。その多くの援助活動が失敗に終わり、援助の受け手がもともと持っている能力やパワーも損ないさえする。

私たちの「支援」がもたらす問題は?正しい支援のあり方とは?途上国とどう向き合うべきなのか?ハイチやアフリカを主な舞台に、“支援される側”の人たちの生の声を伝えるドキュメンタリー。

More info

営利目的の途上国開発業者や巨大なNGOなどにより、数十億ドルにも及ぶ「貧困産業」が生まれ、そのなかで先進国は途上国開発の指導者として地位を獲得してきた。慈善活動のビジネス化が歴史上これほどまでに発展を遂げたことはない。しかし、「気の毒な人々を何とかしなければ」「彼らは無力で何もできない」といったイメージを先進国側の人々に植え付けるプロモーションや、一方的な押し付けで受け手側の自活力を損なうような援助のやり方に、反対の声をあげる途上国側のリーダーは増えている。

本作『ポバティー・インク 〜あなたの寄付の不都合な真実』(原題:POVERTY, INC.)は、靴を一足購入するごとに途上国に一足贈るトムスシューズや、途上国発の太陽光パネルベンチャー企業、国際養子縁組やアメリカの農業補助金などについて取り上げながら、私たちに、支援のあり方について問いかける。20ヶ国で200人以上に行なったインタビューは、もはや無視することができない、“寄付の不都合な真実”を浮き彫りにする。

Data

原題 POVERTY, INC. 製作年 2014年
製作国 アメリカ 制作 ポバティーキュア, アクションメディア コールドウォーター・メディア
配給 ユナイテッドピープル 時間 91分

Cast & Staff

監督 マイケル・マシスン・ミラー 製作総指揮
プロデューサー 原作
脚本 音楽
撮影 編集
キャスト ムハマド・ユヌス ジョージ・アイッティ ハーマン・チナリー=ヘッセ ポール・コリアー セオドア・ダルリンプル エルナンド・デ・ソト 他

Review(10)

16/09/24 13:05

FKシネマ さんのレビュー
 11月いっぱいでユナイテッドピープルとの契約が終了するFKシネマは、このほぼ一年の間に同社が現時点で取り扱っている作品のすべてを上映しました。その中でもっとも刺激的な作品のひとつが、『ポバディー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~』です。再生チェックを兼ねて視聴したばかりです。少ない言葉で感想を述べるのは簡単ではありません。できることならいっしょに鑑賞した人と人が向き合って懇談し、深めたい作品です。

 今ではすっかり相対的貧困家庭に含まれる身には、貧困という言葉が持つ響きにある種の抵抗を感じます。貧しいから困るのではなく、困るのは、生きていくのが困難な社会の仕組みにあると感じているからです。映画の冒頭に「世界が変化しないのは、変化で損をするのは強者、つまり極一部の富者や権力者で、得するのが大多数の弱者だから」という内容のメッセージが流れ、寄付をはじめとした支援が今やpoverty inc.”貧困産業“として貧困を維持させている構図があることを指摘しています。

 「貧しいから能力がない、力がないから貧しいのではない」。「必要なことは隔絶を無くすること」。映画のあらゆる場面で訴えられるメッセージに動揺しました。隔絶のひとつが、個々の中にも存在しているのではないでしょうか。これからの余生を貧乏神に取り憑かれている生きる凡夫にもまだまだできることがあると、なぜだか勇気が湧いてくる映画でもありました。人が生きる姿は本来とても美しい。鑑賞直後の今感じていることのひとつです。

16/07/20 20:06

シネマベリ二子玉川 さんのレビュー
役立ち 学び 人生変わる
試写会雑誌やテレビ、新聞や広告で知る災害や貧困への「支援」は、NGO、NPOなどをとおして、適切に行われていると無意識に信じていた。
物心ついた頃から見聞きする「アフリカの飢える子どもたち」は、その数の多さからにしても、いつになったら解決するのだろうとどこかで思っていた。


私たちは目の前の現象に、即座に反応してはいけない、心動かされることがあったとしても、一旦その感情を置いて、トヨタ式ではないけれど「なぜそうなっているのか」を幾度も問い、コトの全体観を掴むべきなのだと強く感じた。

そしてもうひとつ、「支援」や「サポート」というのは、その対象に寄り添うものであり、支援する側の独りよがりな提供であってはならない。余計過ぎるお節介は、時に相手から生きる力さえも奪うことがあるということ。


寄付の話だけど、きっと寄付の話だけでなく社会のどこかにこの不都合はたくさん横たわっている。私たちは、それらをどう知り、どう行動すれば、不都合な真実を変えていけるのか・・・。この確信的で世界的な構造は根深い。


17/03/27 15:11

ずっと観たかった作品で、貧困産業について少し知ったつもりでいましたが、想像より酷な副作用を生じることに、大きなショックを受けました。「貧しい」というイメージ、レッテルが更に彼らを追い詰めていること、善意というものが押しつけではないか?考えさせられました。

17/03/27 15:14

援助がまさか貧困を生む根源になっているとは思っていませんでした。この映画で知ることができ、良かったです。人々と生産を奪ってしまう援助は愚かとしか言いようがないですね。

17/03/27 15:18

貧困産業という言葉が頭から離れません。
善意の意味をもう一度考え直し、共に生きる方法を見つけられたらと思う。親を助けることで子どもたちを助けることができる。日本も同じことが言えるかと。

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上映会主催者の声

上映会を主催された方の声を紹介します



海外支援の経験から思う事
12年間、国際協力の分野で働いてきたので、この映画を見るの、少し躊躇していましたが、見てよかった!!そもそも、自分は国際協力の分野に就職するという意識ではなく、環境活動(主に植林)をフィリピンでやるというつもりで行ったのですが、JICAや外務省などのODAファンドからも補助金をもらっていたので、だんだん、国際協力の分野を意識するようになっていました。私は、ずっと現場で、現地の人たちの声を聞きながら活動を進めていたので、私たちの活動が思わぬ”副作用”を引き起こしていた事例を私自身は認識していませんでしたが、改めて、振り返ってみると、現地の産業に影響を与えたり、隣人同士の妬みあいの原因になったりしていたかもしれないと思うこともあります。思いやりの気持ちは大切ですが、特に政府や大企業が行う援助は、援助する側の都合(先入観)が優先されており、現地の人々が本当に必要としていることに届かない仕組みになっていることが多く、矛盾だらけです。今は、その分野からは一旦離れて、スモールビジネスで地域に密着して活動していますが、今の活動は、フィリピンでの経験なしにはできなかった事なので、これまでやってきたことに対する後悔はありませんが、これからは外的圧力からなるべく身を逸らし、自分の頭で考え、自分が良いと思うことを貫いていきたいなと改めて思いました。

ポバディー・インク上映会を開催して
市場deシネマ 2021年11月10日
5か月ぶりの再開しかも平日の午後の開催とあって集客を心配しましたが何とか8名差にご参加いただくことができました。
とはいえまだまだ心配されている方もいる様で2回目も心配です。

参加者様の感想より
・非常に良い情報でした
・2015年よりSDGSに注目してます
・援助の方法をモノの提供から現地からの購入に変えたほうが良い
・SDGSについたはとても考えさせられました
・シェタイムは素晴らしいと感じた
・援助貴族の存在は昔から知ってましたが相変わらずでより悪化している様です
・ボノの意識が変わったというのはうれしい情報
・シェアタイムはとても大事、感じたことを表現することが
・知らない世界を知ることは大事
・できればネット配信も
・次回も期待