僕らはこの海で、自由をつかむ。
世界最大の「天井のない監獄」に閉じ込められたガザの若者たちは、自由と解放を求めてサーフィンに興じる。その熱意は海の先へと向かうが…
News
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© Niclas Reed, Middleton Little Bridge Pictures
About the film
イスラエルとエジプトに挟まれたガザ地区は、約200万人の人々が狭い土地に閉じ込められている。経済封鎖が続くガザでは船舶の自由な出入りはなく、入る物資も出ていく物もほとんどない。若い世代は仕事もなく、未来への展望のないまま日々を送っている。2014年のハマスとイスラエル間の紛争は、イスラエル軍の地上侵攻に発展し、多くの人命が奪われ、多くの建物が破壊された。しかし、このような状況下でも、若い世代は自由を求めて海に繰り出し、サーフィンに興じている。厳しい制裁にもかかわらず、多大な努力の末、約40本のサーフボードがガザに持ち込まれ、ガザ市のサーフ・コミュニティはにわかに盛り上がっているのだ。海で感じられる刹那の幸せや自由を求めて集う若者たち。彼らの視線の先には自由な世界が広がっているが、果たしてその扉は開くのだろうか?
More info
42歳のアブー・ジャイヤブは、最年長のサーファーで、若者たちにサーフィンを教えている。子どもたちがサーフィンを習いにやってくるが、以前はクローゼットの扉やテーブルの天板など、どんな木片の上でもサーフィンをしていた。23歳のイブラヒームは、いつかガザでサーフショップを開くのが夢だ。アメリカからガザにやってきたマシューにその夢を話すと、マシューは支援を約束してくれた。女性のサーファーもいる。15歳のサバーフは、子供の頃にサーフィンを習っていた。しかし彼女はもう、若い頃のように自由にサーフィンしたり泳いだりすることはできない。彼女はスカーフを腰に巻いて泳ぎ、自分なりに抵抗することもある。彼女の夢は「世界を旅して、ガザで有名になること」。そんな中、イブラヒームに転機が訪れる。仲良くなったマシューがハワイに来ないかと誘ってくれたのだ。ガザからハワイへ。イブラヒームの夢は膨らむが──。
Data
原題 | GAZA SURF CLUB | 製作年 | 2016年 |
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製作国 | ドイツ | 制作 | |
配給 | ユナイテッドピープル | 時間 | 87分 |
Cast & Staff
監督 | フィリップ・グナート、ミッキー・ヤミネ | 製作総指揮 | ミッキー・ヤミネ |
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プロデューサー | ベニー・タイゼン、ステファニー・ヤミネ、アンドレアス・シャープ | 原作 | |
脚本 | フィリップ・グナート、ミッキー・ヤミネ | 音楽 | サリー・ハニー |
撮影 | ニクラス・リード・ミドルトン | 編集 | マレーネ・アスマン、ヘルマール・ユングマン |
キャスト | サバーフ・アブ・ガネム、モハメド・アブー・ジャヤブ、イブラヒーム・アラファト |
Review(1)
24/05/05 20:41
上映会主催者の声
たまたま日本に生まれたから、いろんな問題はあるにせよゆるっと日常が送れている。ひらべったく言えば、「平和」「理解」「和解」が大事。そんな第三者だから言える当たり前のことを、伝えようと試み続けたい。
今回は、イスラエルから帰国したという母子が参加してくれて、なおさら臨場感のあるシェアができた。
ひろしまの川辺も行き交う人がにこやかに挨拶を交わし、たわいのない会話がはずみ、街を楽しむヒントやつながりが生まれる場所でありたい!そんな思いを込めてこの”川べりかいぎ”を開催しました。夜は焚火を囲んでのリバーサイドシアターを開催。ガザのサーファーを描いたドキュメンタリー仕立ての映画"GAZA SURF CLUB"を上映しました。川辺という自由な場所で焚き火もできる僕たちと、生まれつき他人に自由を制限されて一生を過ごすガザの人々。平和公園と隣り合わせのこの場所で改めて「自由と平和」「自由と責任」について考えてみたのでした。
そして、カラフルなハワイの映像との対比で、「まるでアメリカがすごく良い国みたいじゃん!」とも。なんとももどかしいです。