作品を見たことはあってもどんな人物か知らなかったという感想があり、過去の様々なことも現在生きているからこそ明らかになったことは本当に素晴らしいという感想があった。現在のSNSにも合う作品で、古びずみんなに愛される作品をもっともっと見たいという感想もあった。
60年代のニューヨーク。
女性芸術家が単独で個展を開くことが不可能とされた時代、草間彌生は苦境の中でも創作活動を続け、不可能を可能に変えていく。
これは天才芸術家の。そして1人の女性のパワフルでドラマティックな人生が詰まった感動のドキュメンタリー。
News

Artist Yayoi Kusama drawing in KUSAMA -INFINITY. © Tokyo Lee Productions, Inc. Courtesy of Magnolia Pictures.
About the film
70年以上にわたり独自の芸術を表現し続け、2016年にTIMES誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出された草間彌生氏。そんな彼女がまだ無名だった頃、芸術家としての高みを目指し、単身で渡米。本作で捉えるのは幼少期の芸術への目覚めから、アメリカへ移住するまでの日々。そして激動の1960年代ニューヨークで苦悩しながら行った創作活動と、当時それらの作品が国内外でどのように評価されたのか、アメリカで活動するアーティストへ与えた影響といった、草間氏の知られざる過去が映される。
More info
世界的アーティストの1人として知られる草間彌生。絵画や彫刻、インスタレーション、パフォーマンスアート、詩や文学……様々な分野で輝かしい功績を残し、現在もなお創作活動に全てを捧げて生きている。そんな草間彌生の作品に心を奪われたヘザー・レンズ監督。1950年代から70年代初頭にニューヨークで創作活動をしていた草間のアート界に及ぼした影響が見落とされていることに気づき、「草間彌生の複雑なストーリー(人生)と芸術(才能)を分かち合ってもらいたいと思った」と、ドキュメンタリー『草間彌生∞INFINITY』を制作。この映画は、草間彌生がどのようにして芸術の道へ進み唯一無二の表現者になったのか──。
芸術への情熱を理解されなかった幼少期、単身アメリカへ渡った挑戦、苦悩と困難の連続だったニューヨークでの創作活動、作品が認められるまでの道のり、大切な人達との出会いと別れ、強迫神経症という病……波瀾万丈のひと言では足りないほどの超絶人生を送ってきたアーティストの人生に迫る。草間彌生本人のインタビューに加え、70年に渡る創作活動の記録、草間彌生の才能を語る芸術関係者の声によって構成される衝撃の77分! 知られざる草間彌生の人生に心をつかまれる!
Data
原題 | Kusama: Infinity | 製作年 | 2018年 |
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製作国 | アメリカ | 制作 | |
配給 | パルコ | 時間 | 77分 |
Cast & Staff
監督 | ヘザー・レンズ | 製作総指揮 | |
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プロデューサー | ヘザー・レンズ、カレン・ジョンソン、ダン・ブラウン | 原作 | |
脚本 | へザー・レンズ、イデノケイタ | 音楽 | アリソン・ニューマン |
撮影 | ハート・ペリー | 編集 | イデノケイタ、タケダシンペイ |
キャスト | 草間彌生ほか |
Review(1)
上映会主催者の声
作品を見たことはあってもどんな人物か知らなかったという感想があり、過去の様々なことも現在生きているからこそ明らかになったことは本当に素晴らしいという感想があった。現在のSNSにも合う作品で、古びずみんなに愛される作品をもっともっと見たいという感想もあった。
芸術への情熱を理解されなかった家庭環境、
第二次世界大戦下の日本での生活、
単身アメリカへ渡った以降も芸術界における人種や性の差別、自身の病など、、、
様々な困難に立ち向かってきた草間さんの人生を知ると、作品の見え方がまた変わったように思います。
”生きる”ためのエネルギーを感じます。
ドアレスアートオキナワの代表 呉屋マリヤさんと参加者の皆さんで、映画の後にトークセッション。
”アート”について、様々な角度から深く考えを共有し合いました。
素晴らしい時間となりました、ありがとうございました。
草間さんの作品が好き あるいは興味がある方が参加してくださいました。
強迫神経症という苦しみを抱えながら制作活動を続けていく、孤独とパワーに心を打たれました。
とても良い映画だったと、皆さま満足して帰っていただきました。
草間さんの作品を見て、まったく何も感じない、何が良いのかわからないという場合、それ以上踏み込むことは困難だし、良さを理解させようとすることに意味はありません。だからこそ、今回は伝記的な意味であれば作品そのものの価値がわからなくても何か感じるところがあるのではないか…と思いましたが、草間さんのアヴァンギャルドな人生からは、社会に存在しないものを生み出すことの意味と価値について話を深めていくのがやっとでした。
こういう映画こそ、多くの参加者を集めて多様な感想を集める必要があるのだと痛感しました。と同時に、様々な人にこの映画を観てもらってどんな感想を抱くのか知りたい、とも思いました。
次は、美術館でキュレーターができるぐらいの人をゲストに迎えて、トークと映画上映との2本立てで企画したいと思いました。