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アリ地獄のような街

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監督:アンドリュー・ハッセ
監督:ルーシー・ウォーカー   共同監督: ジョアン・ジャルディン、カレン・ハーレイ
監督:リック・グレハン
監督:フィリップ・グナート、ミッキー・ヤミネ
監督:フェラス・ファヤード

アリ地獄のような街

ジャンル 人権
時間 79分 製作年2009年  監督 シュボシシュ・ロイ(エクマットラ代表)

経済成長が続くバングラデシュで取り残されていくストリートチルドレンの現実を描いた映画。現地でストリートチルドレン支援活動を続けるNGOエクマットラが製作。バングラデシュの負の一面を知ることができる作品です。

「観終わっても出口のないやりきれなさ。そしてこの怒り。
金を出せば何でも手に入れられる日本人に、最貧国バングラデシュが
今なぜこの映画を作らなければならなかったのか、そのわけを理解できるだろうか。」
福留 功男 (フリーアナウンサー)

Screening Information

上映会 開催者募集

News

About the film

大都市ダッカの闇。子どもがアリ地獄に飲み込まれていくリアルストーリー。

バングラデシュでストリートチルドレンの保護活動を行うNGO、エクマットラが4年間温め続けてきた映画「アリ地獄のような街」(バングラデシュでの題名:Je Shohor Chorabali)が完成しました。

エクマットラでは青空教室やシェルターホーム、ハルアガットのセンターなど子どもたちに対する活動を行っています。
そしてエクマットラの活動のもう一つの大きな柱がバングラデシュの一般市民に対する啓発活動です。

いくら子どもたちがチャンスをつかんでも、それを取り巻く環境、大人達が変わらなければその子どもたちの変化は十分に生かしきれないとエクマットラは考えています。気が遠くなるような格差が存在するバングラデシュにおいて、その格差は経済的なものだけでなく、実は意識的な部分が大きく、バングラデシュの一般市民自身に啓発活動を行い、自分たちの足元を見直すきっかけをつくることは、子どもたちに対する活動を行う上で必要不可欠なのです。今現在、多くのバングラデシュ国民は自国の問題を自分自身の問題として考えていないのが現実であり、そのためにこれまで活動紹介や国内諸問題を取り扱った映像をいくつか制作し、それを媒介として一般市民にバングラデシュに存在する問題は自国の、自分たちの問題という意識を持ってもらうべく活動を行ってきましたが、その集大成ともいえるのがこの「アリ地獄のような街」なのです。

■映画の収益はストリートチルドレン職業訓練センター建設費に

映画監督のシュボシシュ・ロイは、バングラデシュでストリートチルドレン保護活動を行うNGO、エクマットラの代表です。この映画は、ダッカで路上生活する子ども達の悲惨で辛い現実を伝えると共に、収益はストリートチルドレンのための職業訓練センター「エクマットラアカデミー」の建設資金となります。※自主上映会主催料金の半額がエクマットラへの寄付となります。

More info

バングラディッシュのストリートチルドレンの現実を描いた映画
大都市ダッカの闇。子どもがアリ地獄に飲み込まれていくリアルストーリー。

農村での生活を捨て、生き延びるための僅かなお金を握りしめ、大都会ダッカへ足を踏み入れた少年ラジュ。そこでラジュはダッカの路上で暮らすストリートチルドレンなどと知り合っていき、彼らの元締めであるイアシンという男のもとに連れて行かれる。イアシンはダッカの暗闇を象徴するような男であり、子ども達を使って様々な違法な商売に関与している。ラジュも自分がしている悪事に気づかないまま、イアシンの手先になっていってしまう。一方、路上に捨てられた少女ククもイアシンの餌食となり、ダッカの闇の生活に落ちていってしまう。
この物語は、蟻地獄のように引き寄せられ、決して逃れることのできない、ダッカの現実の姿を描いた映画である。

Data

原題 Je Shohor Chorabali/The Whirlpool 製作年 2009年
製作国 バングラデシュ 制作 エクマットラ
配給 ユナイテッドピープル 時間 79分

Cast & Staff

監督 シュボシシュ・ロイ(エクマットラ代表) 製作総指揮
プロデューサー 原作
脚本 音楽
撮影 編集
キャスト ラジュ

Review(2)

16/01/04 12:15

渡部建具店 さんのレビュー
学び
小さな映画館、新年一回目の上映作品は「アリ地獄のような街」だったのですが、
お客さんはゼロでした。

この映画にハッピーエンドなんてものは用意されておらず、
映し出される現実が重くのしかかります。

別の映画「サバイビング・プログレス」を見た人が、悲しいという感想を言ってくれました。
虚無感を感じたそうです。
アリ地獄のような街は、絶望を感じさせてくれます。
現地に住んでいる人が絶望だけを抱いているわけではないことも、映画が描いているものがバングラディシュの一面でしかないことも承知です。
しかし、映画が描いている現実は、アリ地獄のような街の片鱗を手に取るように感じさせてくれます。

映画「ザ・トゥルー・コスト」は安い服を手に入れられる裏側を描くことで、
私たちがどっぷり浸かっている経済の流れを上手く描写していました。
その経済構造の最底辺の一部を描いているのが本作かと思います。

私たちがどういう社会構造の上に立ち日々の利便さを享受しているのか省みませんか。
ゴミのように扱われる子どもたちや女性をみることで自分の立っているところを知って一緒に絶望しましょう。

しかし、ただただ重く突き刺さる現実を前に、自分の役割を探し実行している若い日本人がいます。
それがこの映画を制作したNGOエクマットラの創設者の一人である渡辺大樹さんです。
渡辺さんがどういった想いでエクマットラを創設し、この映画を作られたのか、
動画の中で語られていますので是非ご覧になってください。

http://youtu.be/mNejSnaR4Ow
http://youtu.be/9wiG-cR27JA

14/05/13 12:28

うっちー さんのレビュー
学び 泣ける
出演しているのは、実際のストリートチルドレンの子供たちだそうです。
あまりの過酷な人生にやりようのない気持ちになりますが、そこに日本人として真摯に取り組み続けている渡辺大樹さんはじめ様々な方々を非常にリスペクトしますし、微力でも自分のできることをやっていきたい。そんなことを改めて胸に刻む映画でした。

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上映会主催者の声

上映会を主催された方の声を紹介します
上映会+製作者のオンライン講義・交流を実施!
学校の先生方とバングラデシュについて多角的に学ぶために、本映画の上映会を開催しました。
送付されたDVDには本編の他に10分ほどの特別編があり、バングラデシュで上映されたときの現地の大学生の反応や、製作者(バングラデシュのNGOエクマットラのスタッフ)による背景やストリートチルドレン支援活動につい語られており、本編・特別編両方を上映しました。
また、NGOエクマットラを立上げ、共同代表をつとめられる渡辺大樹氏へのオンラインでの講義もお願いしました。

参加した先生方から上がった声の一部は次の通りです。

・ストリートチルドレンが知らぬ間に犯罪に手を染めていく姿が刻銘に描かれており、その悲惨な現実があまりに衝撃的だった。
 渡辺さんは、そんな過酷な境遇から社会を斜めに見ているストリートチルドレンと本物の信頼関係を築く努力をしていた。そして、物質的に恵まれ、教員の教育もはるかに行き届いている日本でも難しい、“心のエリート”を育む教育をし続けている。子どもたちへの愛情と教育への情熱に、心からのリスペクトを送りたいと思った。
・映画の中に、ストリートチルドレンの表情、身なり、悲惨な状況に置かれているという現実を目の当たりにした。しかし、オンラインで繋がった画面に映し出される子どもたちの表情は明るく、真っ直ぐな眼差しだった。躊躇しながら質問に答える様子は日本の子どもたちと似ていると思った。将来の夢や幸せについて、「国や誰かのために」と考える子が多かった。その姿には、誰かを助けたいと思ったときに助けられる、利他の精神をもった「心のエリート」を育て、ストリートチルドレンの大逆転を狙う渡辺さんの想いが受け継がれていた。
・現地のストリートチルドレンの実態について理解を深めました。知らず知らずのうちに犯罪に巻き込まれていく子どもたちを見て、大人に消費される生き方しか選択肢のないことの危険性と、そのような危険を回避するためにも教育が必要だと感じました。

遠く離れた日本から何ができるだろうか・・・
バングラデシュで、メディアによるストリートチルドレンをはじめとする社会的問題の啓発に取り組むNGO(エクマットラ・ベンガル語で「皆で共有する一本の線」の意)ならではの、終始課題を浮き彫りにするような作品でした。

フィクションではありますが、様々な状況から首都ダッカを目指す若者たちが抱える社会背景、逃れられない搾取の連鎖の様子が、強いメッセージとして表現されていました。かなり構造的な問題となってしまっているこの状況に対して、日本に暮らす私たちに何ができるのか。。 感想共有でも、明確な答えは出ませんでしたが、まずは知るところから機会を提供し続けたいと思います。

悪代官がいるのに水戸黄門はいない
バングラデシュのダッカで、社会の闇の部分に飲み込まれていくこどもたち。
ストリートチルドレンと呼ばれるこどもたちです。

地元の顔役はいつも優しい笑顔を見せます。
私を親だと思って頼りなさいと、身寄りのないこどもに語りかけます。
この男以外に頼れる相手のいないこどもたちには選択の余地がありません。

親切の裏にある邪悪な素顔。
まさに時代劇の悪代官そのもの。
違うのは、ここには水戸黄門がいないということ。

このように使い捨てにされるこどもたちがいることに衝撃を受けました。
同時に、自分が生まれ育った環境への感謝も強く感じました。
どこでどのように生まれるかで人生は大きく異なるのが現実です。

田舎から出てくる時のこどもたちは純粋です。
社会の暗部に飲み込まれつつも、屈託のない笑顔を見せてくれます。
「親に頼まれたからちょっと買い物に行ってくる」とでも言うかのように薬物を運びます。

本編に続いて制作者のメッセージが収録されています。
ストリートチルドレンを支援するNGOエクマットラ代表の渡辺大樹さんの熱い情熱が語られます。

確かにバングラデシュには支援が必要だ。
でも、それに甘えてしまって自分たちで課題を解決しようとはしない。
そこを打破するために地元の人の心に訴えかける活動をしたい。

観賞後のオンライン交流会でも「教育」というキーワードが出ました。
言われたままに動くしか知らないこどもたちに、他の選択肢が見つかれば。
教育がしっかり行われなければ、この課題は根本的に解決しないでしょう。

NGOエクマットラHP
http://www.ekmattra.org/jp/index.html

日本では児童虐待は犯罪だ。
それが、バングラディッシュでは平然と行われているだけでなく、大人の大事な収入源になっていることにも驚愕する。
生きるとは何か。平和とは何か。自分は今何をしなければならないのか、それを考えるきっかけとなった、上映会だといえます。