表面的に見えている、「エコ活動」をしている「自然を守れている」ということの嘘を暴く本作は、企業の欺瞞を指摘するとともに、その企業につきしたがって考えることを放棄している我々に対しても、警鐘を鳴らしているように感じました。
我々は「消費者」ではなく、「市民」であるべきだという言葉が、深く胸に刺さりました。
感想会では、買い物をするときにどのような視点で商品を見ているか?といった共有や、デモの有効性について話し合うなど、話題が多岐にわたり、とても和気あいあいと進むことが出来ました。
以下、感想会で出た内容です。
「映画の内容についての感想」
・今日はたまたまこれから買い物に行くが、自分のゴミを持って行って捨てようと思っていた。自分では気を付けているつもりだったが、何も知らなかったことに気が付いた。油を3/4も海に捨てたのが信じられない。
・パーム油を知らなかった。自然破壊にショックを受けた。人間が豊かになるために破壊してはいけないものだと思う。知ってしまったら、何をするのも怖くなる。
・知ってしまったら、気軽に買えなくなる。良いものを買おうとすると、値段が何倍もする。だから、今まで持っていたいらないものを捨てて、良いものを買うしかないと思う。安いものは良くないんだと複雑な気持ち。
・企業は都合のいいように伝えている。知り合いに熱帯雨林で活動している人がいるが、状況は悲惨。映画を見て、一層その気持ちが強まった。市民が立ち上がって世界政府を作るべきだではないか。このペースだと、2030年にアマゾンの原生林が無くなってしまう。
・シャンプーなどにパーム油が使われなくなったら、値段が上がる。焼畑農業は今の日本でもしているところがある。原生林を焼いてヤシ畑を作るのも悪いことではないのではないか。日本が、炭の木を切って植えているようなもの。
「サスティナブルとは?」
・個人では達成できないこと。
・大東市は粗大ごみが有料になるが、捨てずに利用できるものはしてほしい。
・企業にゆだねている時点で駄目。
・服をぞうきんにするなど、個人でできることをする。
└ユニクロへの寄付など、別の視点もある。
・包装紙を減らす。
・物にとらわれがちだが、人間関係もサスティナブルでないといけない。
・会社でペットボトルをやめる運動をしているので、部下がペットボトルを使っていたら怒らないといけない。コンビニにもペットボトルしか置いていないし、精神的にも負担になっている。
└代わりになるもの(紙パックなど)を増やしてほしい。
スターバックスコーヒーなど、量り売りをしている。
⇔量り売りは衛生面が気になる。
・制度がサスティナブルを推奨するようになっていると、やりやすい。
・トウモロコシから作ったコップの話を見たことがある。
・バイオマス燃料もサスティナブル。
・産業大で、ひまわりの種で走る車を研究していた。
└儲けがないから続かなかった。
→利益を求めると環境が破壊される?
・世間の意識が変わると、株価に影響が出る。
└エコな取り組みを行っている会社が、その取り組みが評価され、株価が上がった事例がある。
それでも尚、私はこれからも、さまざまな認証を参考にして生活をおくるだろう。なぜなら、この地球上のたくさんの場所で起きていることに想いを馳せるとき、認証という仕組みがなければ世界はもっと酷いことになっていると感じるからだ。今の社会システムが次のステージに進むための手段としての可能性を持つ認証制度そのものを批判するだけでは、持続可能な社会づくりに貢献することにはならない。悪いのは認証そのものではなく、その仕組みを悪用する既得権益者と、認証を盲目的に信じる私たち生活者だ。私たち全員の幸せにとって欠くことの出来ない持続可能な社会を実現するには、一人ひとりが自分自身の目を、耳を、感覚を研ぎ澄ませて、真実に迫る努力をするほかないということを、改めて突きつけてくれるありがたい作品だ。
― 末吉里花
エシカル協会代表
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危機を乗り切るためにユーモアが大切であることを、僕はグリーンランドや南米パタゴニアのフィヨルドや氷河を人力で旅した仲間から学んだ。僕にはない資質を持ったその友人は、状況が深刻になればなるほど独特のセンスを発揮して皆を笑わせた。今、人類は未曾有の危機を迎えている。状況を深く知れば知るほどシリアスにならざるを得ない。でも多くの人々は暗いニュースは好きではないし、耳に痛い話は本能的に避けようとする。大切なことは問題解決への近道を見つけることで、多くの場合、怒りよりもユーモアの方が状況を良くすることに繋がる、というのが今のところの僕の考えだ。そう言う意味でも、この映画の意義は大きい。
― 辻井隆行
元・パタゴニア日本支社長
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“グリーン・ライ”を終結させるためには、大量消費主義と闘う原動力を、魂の底から掘り出さなければならない。わたしたちは、今この瞬間から選ぶことができる。このままウソをつき続けて金を得るのか、それとも、使命に従い自らの命を全うするのか。
― 井出留美
食品ロス問題ジャーナリスト
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SDGsの影響で、遂に大企業もサステナビリティを掲げるようになったが、すべてを鵜呑みにしてはいけない。この映画が暴くその事実を知って「消費する恐怖」がより高まった。さあ、あなたはこれからどうする?
― 四角大輔執筆家・森の生活者
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