映画の詳細については、こちらのサイトをご覧ください。
https://unitedpeople.jp/truecost/
上映終了後、一緒に映画を観た方々と感想を共有しました。
その中で「2ユーロのTシャツ」というyoutube動画に話が及びました。
街角に2ユーロという安い価格のTシャツの自動販売機を設置して、人々の行動を観察するというものです。
安さにひかれて立ち止まり、2ユーロを入れてボタンを押すと、ビデオが再生されます。
そこには、この安い服を作る貧しい労働者の姿が映し出されます。
ほとんどの人が、最後には「Buy(購入)」ではなく「Donate(寄付)」のボタンを選択します。
まだご覧でない方は、2分もかからない短い動画ですので、ぜひ一度ご覧ください。
・2ユーロのTシャツ https://youtu.be/KfANs2y_frk?si=t9cEYsyokk8hI66y
中には「2ユーロという安さでも買わなければ、こうした労働者の仕事を奪うことになるのではないか」という疑念を持つ方もいるかもしれません。
しかし、この状況は果たして「仕事」と呼ぶことができるのでしょうか。
時給は13セント(ユーロ)という表示がありました。
円に換算すると21.84円です。
労働時間は16時間となっていたので、1日必死に働いて約350円です。
もちろん日本とバングラデシュでは貨幣価値が異なるので単純な比較はできませんが、それでも豊かな収入とは言えません。
映画では、月収160ユーロの契約履行を求めてデモを起こし、権力側から暴力的に排除され大勢の命が失われるシーンも登場します。
これも円に換算すると約27000円の月収です。
それすらも守らずに企業と権力側が、貧しい労働者を搾取しているわけです。
確かに、仕事をつくっているという言い方も可能なのかもしれませんが、働いても働いても貧困から抜け出せず、生活が改善していかない形での労働力の提供は、仕事という言葉とは遠くかけ離れていると言えるでしょう。
あなたの家族や知人にこの仕事を胸を張って勧めることができないことが、それをはっきりと裏付けているはずです。
それでも「2ユーロのTシャツ」の動画は私たちに勇気を与えてくれます。
最後に、ほとんどの人が2ユーロを寄付するという選択をするのですが、もともとこの2ユーロはTシャツを買う代金として自動販売機に入れたお金です。
Tシャツを買おうとして2ユーロを入れた時、その人が知っているのは、この販売機で売っているTシャツは2ユーロだということだけ。
ところが、ビデオが再生されることで、Tシャツを作っている女性の名前や劣悪な労働環境について知ることになる。
知ることで自分の行動を見直し、より良い選択をするようになる。
People care when they know.
人は知ったら必ず気にかける
なんと人という存在は素晴らしいのでしょうか。
過ちを犯すのが人であれば、過ちを改めて未来に向けて歩み出すのも人なのです。
私はここに人の無限の可能性を見る思いです。
「知る」ことによって、よりよい選択をすることができる。
「知る」人が増えることで、社会全体がよりよい方向に向かっていく。
これからも「知る」を広げる活動を通して社会貢献していきます。
ぜひ一緒によりよい社会をつくっていきましょう。
次回の上映作品『サティシュの学校 みんな特別なアーティスト』も、まさに「知る」ことがいっぱいに詰められた作品です。
ぜひご覧ください。
2024ウナギネマvol.2『サティシュの学校 みんな特別なアーティスト』
「本来の教育とは、知識を詰め込むことではない。
すでに備えられている“アーティストとしての自分”に気づくこと。」
サティシュの教育思想から、私たちの内にある想像力、創造性を呼び起こし、素晴らしい人生を、社会を、未来をつくりだしましょう。
さあ、あなたも「サティシュの学校」へ。
詳細はこちら http://unaginema.com/2024/04/02/2024ウナギネマvol-2『サティシュの学校%e3%80%80みんな特別な/
#映画 #SDGs #ソーシャルシネマ #cinemo #unitedpeople #ウナギネマ #福岡 #柳川 #ドキュメンタリー
どこのブランドのどの服を選択するかは私たちの自由。しかしその何気ない、無意識な意思決定の背景で血が流れていることを、私はこの映画で初めて知った。
安い服を買い回してクロゼットを膨らますこと、着倒すまで着ないで廃棄することを見直そう、ではない。
低価格の服の企画、生産、流通の事業が、グローバル化した世界でどんな構造で成立しているか、華やかなファッション業界の裏側の知られざる真実についてドキュメンタリー映画を通して伝え、問題提起しているのがこの映画【ザ・トゥルーコスト ファストファッション~ 真の代償~】だ。
私の昨今のテーマで、過日のミニ講演でもお話しした【豊かさと幸せのものさしが変わった】ことに通じる主題であり、本当に深く染み入る映画だった。消費(しすぎる)社会への警鐘。
だからこれはファッション業界を題材にしてはいるが、そこだけの話ではないと言える。
是非、11/14から公開の渋谷のアップリンクへ