愛することって、何でしょう？年明け早々、スケールの大きい質問から始まりましたが、2025年最初の錢屋シネマは、“愛”について考える映画を上映します。

作品の主人公であるサティシュ・クマールは、ガンディー思想の継承者。彼の言葉は、輝きを放ちながら、私達の胸に飛び込んできます。2024年10月、錢屋シネマでは『サティシュの学校～みんな、特別なアーティスト～』（2018年公開）を上映しました。お客様それぞれに刺さる言葉や、考えさせられる価値観の数々が。中でも、“Slow is beautiful. Small is beautiful. Simple is beautiful.”という言葉に共感を抱いた方が多かったようです。ゆっくりなぺーズで、小さくシンプルに生きることは美しい。私自身もその言葉を聞いたとき、ああ、その生き方でいいんだ、と肩の力がフッと抜けるような感覚を体験しました。

サティシュは20代のころ、およそ2年半ものの歳月をかけ、核兵器廃絶を訴え平和のためにインドからアメリカのワシントンまで8,000マイル（約1万2,872km）の平和巡礼を行いました。しかも、お金をもたずに旅だったのだとか…。本作では、彼の”巡礼の旅”を振り返りながら、自身の根底にあるものを再確認していきます。サティシュの愛に満ちた言葉は、新たな一歩を踏み出す勇気を与えてくれることでしょう。