多様なバッググラウンドをもち、多様な思いをもつ若者たちがフランスを舞台に描き出すストーリー。 文化や宗教という壁を越え、彼らはお互いをわかろうと不器用に衝突を繰り返している。 たまにふとみせる寂しげな表情に、移民としての辛い過去を垣間見て、胸がつまるようでした。 たどたどしく、それでもひたむきに。 自分を主張していこうと懸命にもがく彼らに、強さをもらいました。 人は、こうも強くあれるものかと感じさせてもらいました。 そして、彼らそれぞれを見据え、あらゆる偏見、差別の類いを度外視して、個人として生徒に向き合う先生の姿に教育者の鑑をみました。 最後のシーンは、涙をこらえられませんでした。 必見です。
何よりも痛感したのは、やはり経済との衝突です。 確かに、コスタリカの自然保護は素晴らしいし、ここまで持続していることに驚嘆します。 しかし、やはり現地の人々の仕事、観光、企業、などから問題は生じてしまうのだなと、、、 「私は環境保護に反対ではない。それでも開発が必要なんだ。真の意味での持続可能な開発が。」 「反対するなら、ちゃんと代替案を示してほしい。それもいますぐに。」 という声が痛かったです、、、 でもそれが真実。 人間の生活が前提での自然保護という、現実を見せつけられました。 しかし同時に、可能性も感じました。 コスタリカの森は二年間で20倍にまでふくれたそうです。 完璧に自然を保護していくのは難しいかもしれませんが、できることはかなり大きいのだなとオサの人々をみていて思わされました。 少しずつでいいので、地球全体であのようなムーブメントが起きたらいいのに、と願っています。
民主主義とは、まさにこのようなことを言うのだと思います。 国民全体が主体となって、「積極的平和」を願い、圧力に抵抗し、民意で政治が動く。 民意を反映させたような、熱く、歴とした政治手腕を持つ者がトップに立って、国を、世界を引っ張っていく。 状況だけ見れば、日本の戦争放棄や自衛隊、9条改正と同じような状況です。 しかし、ここで違ったのは「人」でした。 一人一人が、平和を願う。 一人一人が社会に注目する。 意見を発して、議論を呼ぶ。 変なプライドや、恐怖心に左右されず、困ったときは外に頼れるという強さ。 国が主体となって、「平和の本質」に向き合って行こうとしている姿に感動を覚えました。 経済的、社会的。文化的と様々な会館に 他の国々がコンスタリカのまねをできるとは思いませんが、真似していけるところから随時。 少しずつ、少しずつでいいから、平和国家を唱える社会が広まっていくといいなと思いました。
バベルの学校 のレビュー
文化や宗教という壁を越え、彼らはお互いをわかろうと不器用に衝突を繰り返している。
たまにふとみせる寂しげな表情に、移民としての辛い過去を垣間見て、胸がつまるようでした。
たどたどしく、それでもひたむきに。
自分を主張していこうと懸命にもがく彼らに、強さをもらいました。
人は、こうも強くあれるものかと感じさせてもらいました。
そして、彼らそれぞれを見据え、あらゆる偏見、差別の類いを度外視して、個人として生徒に向き合う先生の姿に教育者の鑑をみました。
最後のシーンは、涙をこらえられませんでした。
必見です。