映画「シャイン」のモデルとなった天才ピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴットと妻ギリアンの奇跡的な夫婦愛を描いたドキュメンタリー。
1947年メルボルンで生まれたデイヴィット・ヘルフゴットは６歳からピアノを始め、厳格な父から英才教育を受けすぐに才能を発揮した。十代で数々のコンクールに入賞し、神童と言われる天才ピアニストとなった。ロンドンの英国王立音楽大学に特待生で入学。1970年にラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」で、音楽の殿堂ロイヤル・アルバート・ホールのチケットを完売させ大成功を収めた。しかし直後に精神病となり、11年間ピアノに触れることがなかった。
その後、不安定な精神を抱えながらもワインバーのピアニストとして演奏活動を再開した。そこで妻となるギリアンと出会った。出会った翌日にプロポーズされたギリアンは、戸惑いながらも情熱的で人懐っこいデイヴィットにひかれ結婚を承諾する。デイヴィッドはギリアンの助けを得てコンサートピアニストとしての生活を復活し、奇跡を起こした。
デイヴィッドは満面の笑みでギリアンと歩む。「勇気を持てば世界は開かれる。人生は楽しい旅なんだ、目的地なんかないよ」と。
（2015年ドイツ・オーストリア・スウェーデン合作　コジマ・ランゲ監督　100分）